台湾の民主化進めた巨人・李登輝氏の日本人への遺言
「日本は米国に頼らず自立せよ。憲法改正して対等な関係を」

フィリピンから学ぶ在日米軍基地撤去への途
矢部宏司著『日本はなぜ「基地」と「原発」を止められないのか』(集英社インターナショナル、2014年)
「日本はフィリピンから学べ」と。これが本書の結論でもある。
フィリピンは、米国従属のマルコス独裁政権を1986年に打倒し、1987年に憲法を
改正し、憲法に基づいて、1991年の米軍基地貸与条約の期限切れに合わせて米軍
基地を撤去した。当時のアキノ大統領は新基地条約を結ぼうとしていたが、その
新基地条約の批准を拒否するという上院の決断によって、米軍基地撤去を勝ち取った。
結局、フィリピンと同じようなことができないのは、日本の官僚機構の「自発的隷属」
の問題である。フィリピンの場合、上院の力は官僚の力より強い。上院議員は全国
区の直接選挙で選ばれているので、日本よりもはるかに国民の意志を直接体現して
いた。日本では官僚の力は、議会よりも国民よりも強い。まずはそこを変えなけれ
ばだめである。

 アメリカ人は「法の支配」を厳格に尊重する。自らの力で憲法を改正し、
文句のない法的手続きによって米軍に出ていってもらったフィリピン人の行為を、
アメリカの知識層は賞賛している。アメリカ的法治主義を、植民地のフィリピン
に教え込んだのはアメリカなのだ。米国は旧植民地を不平等条約によって過酷に
支配したが、そのフィリピンが、自ら作った憲法による法の支配を盾にして
旧宗主国の支配から脱却したのだ。

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