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消毒エタノールの知識
■無水エタノール
濃度99.5vol%以上(vol%はアルコール濃度の単位。質量でなく体積に対する比率)というほぼ純粋なエタノールで、水分をほとんど含んでいません。
洗浄力は高いもののすぐに蒸発してしまうため、水拭きが向いていない電化製品のお手入れなどに適しています。
アルコール度数が高いため殺菌する前に蒸発してしまい、消毒にはあまり適しません。ただし、精製水を混ぜて濃度を調整すれば、消毒用として使用可能です。
刺激が強く肌に直接触れると水分を奪ってしまいます。扱う際には手袋などを着用しなければいけません。

■エタノール
濃度95.1~96.9vol%で、清掃用や自家製化粧品の原料などさまざまな用途で使用できます。
無水エタノールと同様に精製水による濃度調整で、消毒用エタノールとしての利用ができます。

◎消毒用エタノール👈
濃度が76.9〜81.4vol%で、無水エタノールに比べて蒸発しにくいという特徴があります。
ある程度の時間その場にとどまって殺菌ができるので、80%前後の濃度が最も消毒能力が高くなると言われています。
エタノールで不活性化できるインフルエンザなどのウイルス対策にも使用できるので、
手すりやエレベーターのボタンなど、人がよく手を触れる場所の消毒にも使われるエタノールです。
無水エタノールに比べると、肌への刺激もそれほど強くありません。

■その他 
このほか、グリセリンなど別の成分を混ぜて手に擦り込みやすいようジェル状にした製品、
ヒアルロン酸など肌に良いとされる成分を配合して手肌への刺激を軽減した製品などが市販されています。


※危険物第4類アルコール表示=濃度が60%(重量%)以上

※日局
局方(きょくほう)とは「日本薬局方(にほんやっきょくほう)」の略称。日本薬局方とは日本国内で定められている、
厚生労働大臣によって公示される文書。医薬品の品質・純度・強度の基準が定められているほか、各医薬品の有効性を問う試験法や判定方法が掲載されている。
また基準内におさまっている医薬品は「局方品」と呼ばれ、その医薬品一覧も掲載されている。

※第三類医薬品は、服用することで体調に影響があったとしても日常生活に支障を来すには至らないレベルのものが区分される。