>>514
ヒトは体毛が少なく大量の発汗で体温を下げられるから長時間の運動の熱に強い

http://www.jahou.net/ebisuzaki/index.cgi?no=151
しかし、ヒトは暑くて乾燥した条件下での疾走時にかなりの放熱を行う手段を発達させている。
まず、ヒトは歩行と呼吸の結合がない。また、エクリン汗腺を発達させ、毛皮を持っていない。
発汗は有効な冷却手段だが、空気と水分を保持し対流を抑える毛皮があると効率が悪い。
したがって、他の熱帯の走行獣、ハイエナや狩猟犬は、夜もしくは夜明けか黄昏時にしか長く走れない。
ヒトだけが、昼間の暑いさなかに持久走ができる。ただし、発汗のために、良い条件の運動選手に
おいて1-2l/hの水が必要である。

持久走力の獲得は、人類とチンパンジーとの分岐の後に起こったと考えられる。
弓矢や投槍器をまだ発明しておらず、槍先の石器さえ持たない旧石器人類がどのように食物を得ていたのか、
その中で持久走力はどのように役立っていたのだろうか?その一つの答えが持久狩猟かもしれない。
人間の持久走力を生かし、獲物をしつこく追いかけて高体温症を誘発し、体力の消耗を待ってしとめるわけだ。
持久狩猟は、現代の人間の熱帯で乾燥環境において、広く見られる。