山門前にたたずむ福山諦法氏(右から2人目)=2020年9月29日、福井県永平寺町志比
https://amd.c.yimg.jp/amd/20200930-00000021-asahi-000-2-view.jpg

 曹洞宗の大本山、永平寺(福井県永平寺町)で29日、住職に当たる「貫首(かんしゅ)」の福山諦法(たいほう)氏(87)が退任し、新たな貫首として千曲市出身で中央寺(札幌市)住職の南沢道人(どうにん)・副貫首(93)が入山した。永平寺は同日、南沢氏の正式な貫首就任の場となる「晋山式(しんさんしき)」について、来年4月2日に開く予定と明らかにした。

 この日は、曹洞宗を宋(中国)から日本に伝え、永平寺を開いた道元(1200〜53年)の命日。永平寺内の法堂(はっとう)で行った「退董式(たいとうしき)」で福山氏は、道元の命日の法要を行った後、「後のことは南沢老師にお願いいたします」とあいさつして退任した。福山氏は体調が優れないこともあって退任を決めた。

 その後、南沢氏の「入山式」があった。通常は同時に晋山式を行うが、多くの人が集まるため、今回は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため延期した。永平寺は「今後も感染状況の動向を見ていきたい」としている。

 南沢氏は旧桑原村(千曲市)生まれ。駒沢大卒。1952(昭和27)年から2004年まで千曲市桑原の龍洞(りゅうとう)院住職を務め、04年から中央寺住職。08年から永平寺副貫首を務めてきた。

信濃毎日新聞 9月30日
https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20200930/KT200929FTI090015000.php

 曹洞宗大本山永平寺(福井県永平寺町)の福山諦法(たいほう)貫首(87)が29日、退任した。貫首は寺の住職のことで、福山氏は2008年に貫首に就任。曹洞宗のトップにあたる管長も務めた。寺によると、近年、体調がすぐれないことなどから退くことにしたという。

 この日は、寺の法堂で退任式にあたる「退董式(たいとうしき)」があった。福山氏は、曹洞宗の開祖・道元の命日の法要の導師を務めた後、僧侶らを前にあいさつ。自身の歩みを振り返った上で、「これにて皆様とお別れでございます。ご機嫌よろしゅう、さようなら」と結んだ。その後、多くの僧侶や地元の人らに見送られて山門を後にした。

 福山氏の後任には、副貫首の南澤道人(みなみさわどうにん)氏(93)が就任する。貫首の就任式にあたる「晋山式(しんさんしき)」は来年4月2日に開く予定という。(八百板一平)

9/30(水) 9:00配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200930-00000021-asahi-soci
https://amd.c.yimg.jp/amd/20200929-00000700-fbc-000-1-thumb.jpg