Twitterが2020年10月14日に、同社の「暴言や脅迫、差別的言動に対するTwitterのポリシー」の運用を変更し、第二次世界大戦中にナチス・ドイツが行ったユダヤ人の大量虐殺(ホロコースト)を否認する投稿を削除すると発表しました。この動きは、Facebookが10月12日にホロコースト否認の禁止を打ち出した後に続くものです。

Twitter, Like Facebook, to Remove Posts Denying the Holocaust - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2020-10-14/twitter-like-facebook-to-remove-posts-denying-the-holocaust

Twitter will ban Holocaust denial posts, following Facebook - The Verge
https://www.theverge.com/2020/10/14/21516468/twitter-holocaust-denial-banned-facebook-policy

大手IT企業は、かねてからホロコーストを否認する書き込みやコンテンツの禁止に取り組んできました。Googleは2016年に、ホロコースト否認論に関するサイトが検索結果上に表示されるアルゴリズムの修正に着手。Facebookも、2020年10月12日にホロコーストを否認するコンテンツの全面禁止を打ち出しています。

Facebookに続いて、Twitterも10月14日にポリシーの運用を変更し、今後はホロコースト否認に関する投稿を削除する方針をとったことが、経済メディアBloombergの報道により判明しました。

Twitterのポリシーには、暴力的な出来事を否定することがルール違反だとは明記されていませんが、BloombergはTwitterの広報担当者への取材により、ホロコーストを含む暴力的な出来事を「否定もしくは過小評価する試み」は、Twitterのポリシーの解釈に基づいて削除

TwitterはBloombergを通じて、「当社は反ユダヤ主義を強く非難しており、このような憎悪に満ちた行為は当社のサービスにはまったく不適切です」との声明を発表。今後は、ホロコーストを含む歴史的な暴力行為や大量虐殺を賛美したり、称賛したりするコンテンツに対して行動を起こしていくとの方針を明らかにしました。

海外メディアのThe Vergeは、Twitterが今回の措置に踏み切った背景について「Twitterは特に矢面に立たされていませんが、オンラインのプラットフォームは以前から、白人至上主義者やネオナチとの間で深刻な問題を抱え、またそうしたコンテンツへの対応に失敗したことで繰り返し非難にさらされてきました」と指摘しました。
https://gigazine.net/news/20201015-twitter-holocaust-denial-banned/