政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会は23日、「飲酒を伴う懇親会」など感染リスクを高めやすい五つの場面を示した。
これまでは七つだったが、クラスター(感染者集団)が発生しやすい要因について分析が進んだため、まとめ直した。

今回、最も強く注意を呼びかけたのは飲酒を伴う懇親会だ。飲酒の影響で注意力が低下し、聴覚が鈍くなって大きな声になりやすい。
区切られた狭い空間に長時間、大人数が滞在したり、箸の共用や回し飲みをしたりすると感染リスクが高まる。

大人数や長時間の飲食も同じで、5人以上の飲食では大声になり、飛沫(ひまつ)が飛びやすくなる。
マスクなしで感染した例として、昼のカラオケなどでのケースを挙げた。マスクをせず近い距離で会話をすると飛沫が飛び、感染リスクが高まる。

寮などの共同生活は、狭い閉鎖空間が長時間共有されるため、感染リスクが高まる。寮の部屋やトイレなどの共用施設での感染事例も確認されている。

仕事で休憩時間に入った時など居場所が変わった場合も注意が必要だ。休憩室や喫煙所、
更衣室での感染が疑われるケースが確認されており、気の緩みや環境の変化により感染リスクが高まることがあるという。

一方、分科会はこの日、感染リスクを下げながら会食を楽しむ工夫を提示した。
少人数で短時間の利用にとどめ、なるべく普段一緒にいる人と適度に飲酒する▽箸やコップは使い回さず、斜め向かいに座る
▽会話をする時はなるべくマスクを着用する――ことを利用者側に要求。

店側に対しては、こうした工夫を利用者側に守ってもらったり、接触確認アプリ「COCOA(ココア)」を
ダウンロードするよう働きかけたりすることを求めた。
https://mainichi.jp/articles/20201023/k00/00m/040/229000c
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飲酒伴う懇親会や休憩室・喫煙所…感染リスク高い「5場面」分科会公表
https://www.yomiuri.co.jp/national/20201023-OYT1T50270/
https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/10/20201023-OYT1I50073-1.jpg