大統領選後もふざけた態度をとっているドナルド・トランプ大統領に対して、ミシェル・オバマはもう失望を隠さない。元副大統領で民主党大統領候補のジョー・バイデンが11月7日、息詰まる選挙戦を制して正式に次期大統領として宣言したにもかかわらず、トランプ大統領はまだ敗北を認めていない。
 敗北宣言を拒みながら、お気に入りのソーシャルメディア、ツイッターで不正確な誤解を招くレトリックを吐き出し続け、選挙は民主党とニュースメディアによって「不正操作され」、共和党から「奪われた」と主張している。その意見を多くのメディアは信用せず、誤りだと断言している。

そして16日、元ファーストレディー、ミシェル・オバマがインスタグラムで、大統領が敗北を認めず、次期バイデン・ハリス政権に平和的に政権移行されるのを拒むという誤りを犯していると非難した。

「今週、私は4年前のことをいろいろと振り返りました。(ヒラリー)クリントンは今年の選挙よりずっと僅差で敗れるという辛い敗北に対処しました。私は苦しみ落胆しましたが、票が集計され、ドナルド・トランプが勝利しました。それがアメリカ国民の声だったのです。

大統領としての大きな責任の一つは人々の声を聞くことです。ですから夫と私はスタッフに、ジョージとローラ・ブッシュが私たちにしてくれたのと同じことをするよう指示しました。それは敬意を持ってスムーズに政権移行すること。それがアメリカの民主主義の特徴の一つです。

私たちは次期大統領チームの人々を招き、彼らのために詳細なメモを用意して過去8年間に私たちが学んだことを伝えました」とミシェルは投稿。

さらに、トランプが夫を“バーサー”(バラク・オバマはアメリカ国外で生まれたのだからアメリカ大統領になる資格がないという運動があった)呼ばわりして人種差別し、家族の生活を危険に晒すという許せないことをした。しかし彼女は2017年のワシントンDCでの就任式に彼と妻メラニア・トランプを丁寧にホワイトハウスに迎え入れたと続けた。

「正直に言って、私にとってどれひとつ楽なことはありませんでした。ドナルド・トランプは私の夫について人種差別的な嘘を拡散し家族を危険に晒しました。私はそれを許すことができませんでした。でも国のために、私は自分の怒りをひとまず傍に置き、強く、大人にならなければならないとわかっていました。

だから私はメラニア・トランプをホワイトハウスに歓迎して自分の経験を話し、ファーストレディとしてセキュリティーが厳しくなることからホワイトハウスで子育てすることについてまで、彼女の質問に全て答えたのです」とミシェル。

「そうすることが正しいのだと私はわかっていました。なぜなら、私たちの民主主義は個人のエゴなどより遥かに大きなものだからです。相手のことがどんなに嫌いでも、違った結果になっていればとどんなに願っても、国に対する愛があれば選挙結果を尊重しなければなりません。大統領職は、個人や政党に属するものではないのです。個人的あるいは政治的利益のためにそういうフリをして、根拠のない陰謀論を弄ぶのは、国の健全性と安全を危険に陥れます」と続けた。

そして平和的な政権移行こそ唯一の正しい道だと宣言して投稿を締めくくった。

「これはゲームではありません。だから私は全てのアメリカ国民、特に、政党を問わず国民のリーダーたちに、選挙プロセスを尊重し、歴史上の大統領が皆そうしてきたように、スムーズな政権移行を促すために自分ができることをするよう、強く求めます」

https://news.yahoo.co.jp/articles/b719f99f5ae8437c481d06349d120146bd84e103
https://amd-pctr.c.yimg.jp/r/iwiz-amd/20201117-00010003-bazaar-000-1-view.jpg
https://amd-pctr.c.yimg.jp/r/iwiz-amd/20201117-00010003-bazaar-001-1-view.jpg