新型コロナウイルスの感染者急増で、大阪府の重症者対策が正念場を迎えている。府は18日の対策協議会で、
最悪の場合、12月上旬には重症者数が専用病床数を上回るとの厳しいシミュレーション結果を公表した。

会議では、医療機関に最大限の協力を要請するなど、あらゆる措置を取る方向性を確認。
出席した医師らからは「まさに非常事態に近い状態。放置できない状況になりつつある」と危機感を訴える声が相次いだ。

「これまで経験したことのない規模の(感染者の)入院・宿泊調整をしている。極めて厳しい状況だ」。
会議の冒頭、府健康医療部の藤井睦子部長は強い口調で訴えた。会長の朝野(ともの)和典・大阪大教授も
「従来のやりかたを抜本的に変えないと、あっという間に医療は逼迫(ひっぱく)する」と述べた。


りんくう総合医療センターの倭(やまと)正也感染症センター長は「体制を整えるのは、思っている以上に時間がかかる」と指摘し、
朝野教授は「社会のブレーキもちゃんと(かけるべきだ)。これは大阪府の責任だ」と訴えた。
https://mainichi.jp/articles/20201118/k00/00m/040/361000c