政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会が感染急増相当地域として例示した名古屋市は、実質的に使用可能な病床が残り10床前後となり、ほぼ満床の事態に追い込まれた。愛知県も26日、繁華街への短縮営業要請を決断。危機を乗り切れるか瀬戸際の対応が続く。

 市によると、25日現在、すぐに使用できる新型コロナ用病床は約150床にとどまり、約140床が埋まっている。公式な病床数は297床だが、常に全てを使用できるわけではなく、状況に応じて一般病床を転用する場合があるためだ。

 厚生労働省が20日公表した都道府県別の病床使用率(18日時点)は、北海道38%、東京33%、愛知33%、大阪41%など。厚労省の担当者は「あくまで調査上のデータ。数字に表れない現場感覚ではもっと逼迫(ひっぱく)している可能性がある」と指摘した。

https://www.sankei.com/west/news/201126/wst2011260051-n1.html