東京都の小池百合子都知事(68)が9日、米経済誌「フォーブス」の「世界でもっともパワフルな女性100人」の63位に選出された。日本人では唯一のランク入りに「励みにしたい。私だけでも入っていて良かった。まったく日本の存在がないというのも寂しい」と笑顔。同誌からは東京都の新型コロナウイルス対策で適切に対応して圧勝で再戦を果たしたことに加えて「将来の日本の首相候補とみられている」と評価を得た。

新型コロナウイルス新規感染者数は、国内全体で初めて2700人を超えた。東京都も5日の584人に次いで2番目に多い572人を確認。皮肉なことに、「Go To トラベル」で利用自粛を呼び掛けている65歳以上が過去最多の103人と増えた。小池知事は「高齢者の重症化は、ずっと申し上げてきたテーマ。寒さが強くなっているところも、体調を崩されて、そこにウイルスが…ということも考えられます」と分析。高齢者自身の体調管理だけでなく「ご家族に高齢者がいらっしゃる方は、ウイルスを(自宅に)持ち帰らないことを徹底していただきたい。65歳以上になりますと(感染確認後に)入院という措置が今の判断。重症化なさらないためにも我慢しないで相談してしてほしい」と呼び掛けた。

この日、新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長からも「Go Toも含めて、人の動き、接触を控えるべき時期だ」と「Go To トラベル」の全世代一時停止などの提案を含めた警告を受けたことに対しても、「そういうこともしっかり受け止めながら対策を講じていきたい」。“パワフル”な新しい具体策は明言しなかった。

[2020年12月9日21時42分] 日刊スポーツ
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