0001ブギー ★
2020/12/16(水) 17:14:18.84ID:9IYW3XQw92人乗りのタンデム自転車=和歌山市で2020年12月8日午後3時2分、木村綾撮影
和歌山県道路交通法施行細則の改正に伴い、2人乗りの「タンデム自転車」の走行が20日から、県内の一般道で解禁される。後席であれば視覚障害者でもサイクリングを楽しめるため、障害者団体などは歓迎している。
タンデム自転車は複数のサドルとペダルを前後に備えた自転車。一人乗りと比べて車体が長く、小回りが利きにくいため、安全性の観点から県内では自転車専用道路などでしか走行が認められていなかった。しかし、県視覚障害者福祉協会や県サイクリング協会の要望を受け、県公安委員会が同施行細則を改正。一般道でも走れるようにした。全国では解禁が相次いでおり、和歌山の解禁は近畿では最も遅いという。
和歌山市の尾家章夫さん(78)はかつて自転車で四国を旅行したこともあったが、46歳で緑内障と診断され、全盲になった。以来サイクリングができずにいたが、友人らに誘われてタンデム自転車を体験。大阪では公道を走ったこともあるという。「車にも自転車にも乗れなくなったが、唯一乗れるのがタンデム車。風を切って街中を走る感覚は不思議だけど楽しい。県内でもレンタルできるところがあれば、また乗ってみたい」と話す。
県サイクリング協会では、10年以上前から、特別支援学校の子どもや視覚障害者向けにタンデム自転車の体験会を実施している。ただ、走れる会場が少なく、開催を断念したこともあった。太田好昭理事長は「タンデム自転車が普及し、老若男女、健常者も障害者もサイクリングを楽しめるようになってほしい」と期待する。
タンデム自転車はバランスが取りづらく、走行時は声かけが肝心だという。県警交通企画課は「安全な場所で練習し、十分に慣れてから道路で乗ってほしい」と呼び掛けている。
一方、今回の改正では、自転車の幼児用座席に乗せられる子どもの年齢制限も「6歳未満」から「小学校入学前まで」に緩和された。子どもが6歳の誕生日を迎えると、幼稚園などの送迎時に幼児用座席に乗せられなかったが、改善された。
https://mainichi.jp/articles/20201216/k00/00m/040/092000c