https://www.jiji.com/jc/article?k=2021011300220

新型コロナウイルス対策を助言する厚生労働省の専門家組織「アドバイザリーボード」の会合が13日午前、開かれた。
同組織は、感染者が急増する自治体では入院調整が難しい例が増え、新型コロナ診療と通常医療の両立が
困難な状況が拡大しつつあると分析。東京都内では、入院先や宿泊療養先が未定で調整中の人が9日までの1週間で
6000人超に達し、前週の約3000人から倍増したとのデータが示された。

全国の新規感染者数については、「特に東京での急速な増加に伴い、年末から増加傾向が強まり、過去最多の水準の更新が続く」
との見解をまとめた。年明け以降、中京圏や関西圏、九州などでも感染者が急増しているとした。
 
東京などの大都市圏での昨年末の感染拡大は、職場の宴会や若者が飲食する場面が主な要因と分析し、
高齢者へのさらなる感染拡大に懸念を示した。年明けからの全国的な感染者急増に関しては、
「帰省による親戚との会食などが要因の一つと考えられる」と指摘した。
 
感染者1人が平均して他人にうつす人数「実効再生産数」は、全国で感染拡大を示す「1」を超える1.14
(昨年12月27時点)との推定値が示された。各地の推定値(同日時点の直近1週間平均)は、
緊急事態宣言が出た1都3県では、東京1.09、埼玉1.06、千葉1.23、神奈川1.09だった。
13日に宣言対象に追加される大阪府は1.84と高水準だった。