>>34
ところでドビュッシーは聴けなかったが、
御手洗がはじめて私に貸してくれたレコード「浪漫の騎士」は以降よく聴い。
チック・コリアのこの傑作は、今も私の大事な一枚である。
しずしずと曲が始まり、
一人一人ミュージシャンが自分の楽器で順にソロをとっていき、
最後にチック・コリアのピアノの番になる頃、決まって私は、
鉄の馬に跨がり颯爽と夜の荒川土手に現れた、二十代の御手洗潔を思い出す。