CBCテレビ
 愛知県の大村知事をやめさせるリコール運動で提出された署名が、アルバイトを雇って「偽造」されていた疑惑が持ち上がっています。いったい誰が偽造を指示したのでしょうか。佐賀県で実際に署名を偽造するアルバイトをした女性が取材に応じました。

 「字の丁寧さは良いから早く書けと。しゃべれる空気ではなかったんですよ」

 佐賀県内に住む20代の女性。去年10月21日、名簿を書き写す短期バイトに参加しました。

 「契約書に、この内容は一切口外しないこととあった」
 (署名バイト参加女性)

 女性の話では、まず参加者は、とある「会議室」に集められ、誓約書にサインさせられたと言います。誓約書には、仕事内容をSNSに載せないことなどが書かれていました。さらに、全員にビニール袋が配られ、携帯電話と財布を入れて部屋の後ろに置くように指示があったといいます。

 その会議室には証言した女性の他にも、アルバイトが50人ほどいたということです。そして…

 「愛知県の知事がこんな悪いことしてます、みたいな話を念入りにされました」
 Q愛知のどんな地名を書いた?
 「私は“高浜”ですかね」
 「600人ぐらい書いたのかな」
 (署名バイト参加女性)

 女性が書き写したと証言したのは、愛知県高浜市の名簿。およそ600人分の氏名と住所を5時間かけて写したといいます。

 「隣の人に、なぜ自分たちは愛知の署名書くの?と話した」
 (署名バイト参加女性)

 女性によると、時給は900円。そこに500円の交通費が加えられたと言います。

 疑惑の構図です。関係者によりますと、名古屋の広告関連会社の幹部は、リコール活動団体の事務局から去年10月、数百万円で署名の偽造を依頼されたと周囲に話しているということです。そして、下請け会社を通じて人材派遣会社などに募集が依頼され、佐賀市内でアルバイトによる署名の偽造が行われたとみられています。また、署名が偽造された会議室には、活動団体事務局の関係者が同席していたということです。

 実際にアルバイトをした女性に事務局関係者数人の顔写真を見てもらうと…

 「あ、この人です!この人です!この顔でした。この人が偉そうにしていた人。目がそんな感じだった」
 (署名バイト参加女性)

 女性は、会場に事務局関係者の1人と特徴が似た人物がいたと証言しました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/b5dabba3f98fde09cd0fe4162ba1418af5de1c81