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市民襲撃4事件で殺人や組織犯罪処罰法違反(組織的殺人未遂)の罪に問われた
特定危険指定暴力団工藤会(北九州市)トップで総裁の野村悟被告(74)と、
ナンバー2で会長の田上不美夫被告(65)の判決公判が24日、福岡地裁であった。
足立勉裁判長は求刑通り野村被告に死刑、田上被告に無期懲役を言い渡した。
両被告は一貫して無罪を主張していた。

判決は福岡県警が2014年から進めてきた「壊滅作戦」の行方を左右するだけでなく、
今後の暴力団捜査に影響を与える可能性があり、司法判断の内容が注目されていた。

足立裁判長は、野村被告を1998年の元漁協組合長射殺事件の首謀者と認定。
さらに野村被告の指揮命令に基づき、2012年に元福岡県警警部を銃撃し、
13年に看護師、14年に歯科医師を刃物で刺して殺害しようとしたと述べた。

公判は19年10月に始まり、21年3月まで計62回開かれた。
両被告の関与を示す直接的な証拠はなく、指揮命令の有無が最大の争点だった。

検察は関与を立証するため、検察側だけで延べ88人の証人尋問を行うなどして間接的な証拠を積み上げた。
工藤会は上意下達の厳格な組織性があるとし、4事件が計画的、組織的に行われた点を踏まえ、
野村被告らを「首謀者」と位置づけた。

港湾事業に影響力があったとされる元組合長と、その孫の歯科医師を襲撃した背景には
利権に介入したい両被告の思惑があったと説明。元警部の銃撃は県警の捜査への不満などがあったからだとし、
看護師の襲撃は野村被告が受けた下腹部手術を担当しており、対応に不満を抱いていたことが動機だと主張した。

弁護側は、検察が立証の軸に据えた主要証人の証言を「虚構か、歪わい曲きょくされた可能性が大きい」などと全否定。
「検察は独善的な推認に終始した」と反論していた。

田上被告が02年、今回と同じ容疑で逮捕され不起訴となった元組合長事件について
「公訴権の乱用で、壊滅に追い込もうとする刑事政策的な判断で強引に起訴した」と批判した。

野村被告は工藤会の上納金を巡り約3億2千万円を脱税したとする所得税法違反罪にも問われ、
最高裁が被告の上告棄却を決定。懲役3年、罰金8千万円とした一、二審判決が確定している。

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1が建った時刻:2021/08/24(火) 15:58:48.01