モデルナ製ワクチンはファイザー製よりもデルタ株に高い効果
米疾病管理予防センター(CDC)は、米国でデルタ株が大多数を占めていた21年6月から8月までの成人患者32,867件に関して、ワクチン接種の有無やその種類を報告した。それによると、救急外来にかかる確率が最も低く、デルタ株への有効率がいちばん高かったのはモデルナ製(92%)で、次にファイザー製(77%)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(65%)が続いたという。入院(重症化)予防の有効率は、モデルナ製(95%)、ファイザー製(80%)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(60%)の順で高かったという。

ワクチンは後遺症「ロング・コヴィド」の発症も半減させる
英国で実施されたCOVID-19の長期後遺症「ロング・コヴィド」の大規模調査では、ワクチンによる後遺症の予防効果が発表された。2回のワクチン接種にもかかわらずブレイクスルー感染した人々は、陽性反応が出てから症状が4週間以上続くロング・コヴィドの症状の発生率が未接種者と比較して50%減少することが明らかになったという。

医学学術誌『The Lancet』で発表されたこの調査では、20年12月から7月までの間にワクチン接種を1回受けた120万人以上の成人と、2回受けた971,504人の健康状態が追跡された。2回のワクチン接種後にブレイクスルー感染したのはわずか0.2%(2370件)だった。このうち1カ月以上データを提供し続けた患者592人のうち31人(5.2%)がロング・コヴィドを発症している。これに対して、ワクチン未接種群の後遺症発症率は約11%だった。