2021-10-13 05:12

 中国ではこれまで国家主席の任期は2期10年までだったが、今ではこの制限が撤廃された。首相は今でも2期10年までだが、それでも歴代最長と言われた安倍晋三元首相より長い。
実際、歴代の日本の首相は在任期間が短い人が多く、菅義偉前首相もわずか1年あまりで辞任しているが、なぜ日本はこんなにも頻繁に首相が変わるのだろうか。中国メディアの百家号はこのほど、その理由について考察する記事を掲載した。

 その1つとして記事は、「内閣の始まり」の時点で既に問題があったと分析した。初代首相の伊藤博文はドイツの制度を参考に内閣制度を作ったたが、当時は天皇の権力が絶大で、首相であっても天皇や枢密院などの制約を受けたため、権力が小さく不安定だったとしている。

 戦後は権力の構造が変化したが、それでも日本は「議会内閣制度」のため首相が頻繁に変わるのだと論じた。日本には「内閣不信任決議」制度があり、衆議院本会議で過半数が賛成すると首相は辞任するか衆議院を解散しなければならないので、
首相の地位は不安定だと説明しているが、実際、過去に4回可決されている。3つ目の理由は「政党政治」で、与党の党首が首相になるため党内政治が不安定になると首相も不安定になるとしている。

 4つ目は「経済の影響」だ。これまでの傾向を見ると、景気が良ければ首相在任期間は長くなり、景気が悪くなると短くなると分析した。実際、バブル経済崩壊後は特に頻繁に首相が変わることが続いたと指摘している。最後は「米国の意向」で、米国の対日政策が日本の政局に大きな影響を与えているとしている。

 最後に記事は、日本の首相は在任期間が長くないと海外の要人はみな知っているので、日本は外交面で非常に不利になっていると主張し、この先もやはり頻繁に首相が変わっていくのだろうと予測した。
とはいえ、首相が頻繁に変わっても日本社会は安定さを保っていることが、中国からすると不思議な現象に思えるのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

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