通信事業者を通さずに販売するSIMフリーのオープン市場で、海外メーカーが日本専用のスマートフォンを相次いで発売している。価格と性能のバランスが取れた中位機で、海外にない機能を求める需要に応えた。先行する中国OPPO(オッポ)を追うのは米モトローラと中国シャオミだ。

日本が求める特別な仕様
 おサイフケータイや防水・防じんに対応した「moto g52j 5G」(モト・ジー52ジェイ・ファイブジー)を発売したのが、米国に拠点を構えるモトローラだ。こうした仕様の端末を、同社がオープン市場で発売するのは初めて。海外で販売されているベースのモデルとは内部の基板設計などが大幅に異なっており、事実上、日本専用に新規で作った格好だ。価格は3万9800円。

 おサイフケータイは、Suica(スイカ)などの電子マネーに必要な機能だが、対応するにはFeliCa(フェリカ)というチップが必要になる。FeliCaは日本や香港など一部の国と地域でしか利用されていないため、海外で売られている端末には入っていないことが多い。防水は世界中で需要があるが、梅雨やゲリラ豪雨のある日本では、要求水準が厳しいという。

 一方で、…(以下有料版で,残り1084文字)

毎日新聞 2022年6月21日
https://mainichi.jp/premier/business/articles/20220620/biz/00m/020/004000c