まだ40歳…ビズリーチ“2代目”、多田洋祐社長のあまりにも早すぎる死を心から惜しむ
次女のダウン症公表でも注目
2022年07月07日 06:30
新田 哲史
SAKISIRU編集長

亡くなった多田洋祐さん(ツイッターより)
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転職サイト「ビズリーチ」の運営会社(東京都渋谷区)社長の多田洋祐氏が今月2日に急性心不全で亡くなっていたことがわかった。同社の持ち株会社ビジョナルが6日夜、明らかにした。お別れの会を後日予定している。

後継人事は同日付で、ビズリーチ社副社長の酒井哲也氏が社長に昇格し、新設した会長職に創業者でもあるビジョナル社長の南壮一郎氏が就任した。






突然の訃報に衝撃広がる

多田さんの訃報は昨晩、南さんのフェイスブック投稿で知った。筆者個人もプライベートでの付き合いこそなかったが、多田さんとは面識はあり、あまりにも早すぎる死に衝撃を受けた。南さんの投稿には彼の楽天球団時代の上司、ヤフー社長の小澤隆生氏も「とにかく悲しい。こんなに悲しいことはないです。ただただ、悲しいです」と悲痛なコメントを寄せていた。

南さんの投稿によると、2日に高校時代の友人と出かけたゴルフのプレー中に突然倒れ、そのまま帰らぬ人となったという。生まれつき心臓の持病があったのだという。

昨年3月の上場に際して、旧ビズリーチ社は持ち株会社ビジョナルが統括する現行体制に移行。南さんは近年、祖業の転職サイト事業から、M&Aのマッチングや企業の人事支援などの新規事業開発に軸足を移していた。多田さんも南さんもサッカー少年。
自他ともに「ゼロからイチにするのが好き」な南さんが前線をえぐるストライカーのように大胆な挑戦を続けられるのは、多田さんがボランチのように攻守のバランスを取り、“2代目”として、祖業のビズリーチをしっかりハンドリングできているからこそだった。多田さんの急死は、南さんにとって文字通り右腕を突然もぎ取られたような思いだったのではないか。

旧ビズリーチ社時代からビジネスメディアで数多く露出してきたビジョナルだが、近年は「顔」である南さんに代わり、多田さんが登場することも多くなっていた。直近では先月中旬、「財界」の取材に応じ、「企業に依存せず、自律的にキャリアを形成する必要があると感じている人が『ビズリーチ』のアンケートでは9割を超えています」など、人々の働く意識や労働市場がどう変わっているのかを説明していた。

昨年9月も毎日新聞の取材には、「情報があふれ、選択肢が多いからこそ、自分らしいキャリアとは何かを主体的に考える必要性が高まった」との認識を示した上で、「今や、ある会社に入ることがキャリアを決めることではありませんし、会社が自分のキャリア形成まで考えてくれるわけでもありません。つまり会社がキャリアを決めてくれる時代は過ぎ去りました」と、個人が主体的にキャリア形成することの重要性を述べていた。実務家の“有識者”としてもメディア側が注目する存在になりつつあった。






次女のダウン症公表

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