8/10(水) 19:40

大きな被害をもたらした大雨から1週間。
橋梁が倒壊して不通となっていたJR磐越西線の区間で代行バスの運行が始まった。

8月3日から会津北部などで降り続いた大雨で、JR磐越西線の喜多方と山都の間では、濁川にかかる橋梁が崩落した。
こうしたなかJR喜多方駅では。
■渡辺早紀リポート
「不通になっていた区間で代行バスの運転が始まりました。」

運転を見合わせていた喜多方から野沢間で、8月10日から代行バスの運行が始まった。
バスは1日上下23本、喜多方から野沢間の5つの駅を経由し、列車と同じ運賃で利用できる。

■野沢駅から喜多方市内の高校へ部活に向かう高校生
「親も仕事で学校に送ってもらえなかったので、家で自主練をするしかなかったです。学校(の部活動)で本格的に動けるので、大会も近いので、頑張っていきたいです。」

一方、こちらの男性は。荻野駅から乗車した橋本甲さん(87)■橋本甲さん「きょうは病院へ行く。年取っているから車も乗れないし。」

雨の翌日、市内の病院へ通院する予定だったが、行けなくなってしまい、薬が足りなくなってしまったそうだ。
大雨による被害が暮らしに大きく影響している。

さらに、駅前の商店街でも…
■甲斐商店・甲斐修一社長
「1年で一番忙しい時期なので期待していたんですが、列車があっての駅前商店街だから、非常に厳しいと思う。」

土日や祝日に運行していたSLも当面の間運休となり、観光への影響も避けられない。

JR東日本は復旧までに時間がかかるとして、当面の間、代行バスの運行を続けることにしている。

代行バスの運行が始まった一方で、列車の再開には、高いハードルがある。
それは「赤字」だ。JR東日本が先月、公表した利用者の少ない地方路線の収支によると、2020年度は、特に運転を見合わせている喜多方から野沢の間が8億円あまりの赤字だ。

JR東日本は赤字路線について、バスへの転換などの対応策を沿線自治体と協議する方針を示している。
今後の復旧については「関係各所と連携しながら現地調査を進め、方向性を決めていく」と話している。

地域にとって重要な交通手段とは言いつつも、赤字路線をどう立て直すのかという重い課題にも向き合うことになる。

ソース https://news.yahoo.co.jp/articles/dcf5a769fb14b0cb227c9799d208872f28bd5b37