阿波おどりの有名連で長年踊っている男性は辟易した表情で語る。

「以前は徳島新聞が阿波おどりを利用して”好き放題”やっていた。ところが、いろんないざこざがあって、一昨年の市長選では新人の内藤佐和子さんが勝ち、運営の体制を大きく変えました。地元の経済団体から市民団体など幅広く30名の委員で構成する実行委員会が新たに作られたんです。

もちろんそこには徳島新聞にも入ってもらうよう要請しましたが、彼らは頑として入らなかった。以前の実行委員会では徳島新聞の社長が委員長を務めてきたが、新しい実行委員会は透明性が高く、以前のような体制ではない。はっきり言って彼らにはメリットが薄いのです」

元をたどれば、阿波おどりを混乱させた張本人こそ徳島新聞だった。

2017年までは徳島新聞と市観光協会が主催者で開催されてきた阿波おどり。
ところが、徳島新聞社は主催者であるのをいいことに広告看板の設置や資材の保管などをグループ企業に随意契約し、
企業から得た看板広告費は15%も徳島新聞が「手数料」として抜いていた。

さらには有料席のチケット約10万枚のうち、人気の座席2~3万枚を徳島新聞が事前に確保してしまい、一般販売では買えない状況になっていた。