梅毒の全国的な感染拡大に伴い、茨城県内でも感染者が急増している。県衛生研究所によると
二〇二二年の感染者数は二百三十八人で、過去最多だった一八年の百二十一人の二倍近くに。
同研究所は「有効な治療法はあるので、思い当たることがあれば早めに検査を」と呼びかけている。(長崎高大)

 昨年の感染者のうち男性は百九十三人、女性は四十五人で、男性が八割超を占める。年代別では二十代(六十六人)
四十代(六十五人)、三十代(五十七人)の順に多く、二十?四十代で八割近くを占める。
 県衛生研究所によると、一八年に初めて百人を超えて以来、増加傾向にある。とりわけ二一年後半から急激に
増え始めたが、原因については分析しきれていないという。
 梅毒の感染は全国的に増加している。国立感染症研究所によると、二二年の全国の報告数(十二月二十八日までの速報値)は
一万二千七百五十七人。現在の方法で統計を取り始めてから最も多く、同研究所は「約半世紀ぶりの高い水準」としている。
 県感染症対策委員会の岡部信彦委員長(川崎市健康安全研究所長)は「梅毒の増加には、日本だけでなく海外でも
頭を痛めている。性に関わること全てが要因であり、確実な要因を語るのは難しい」と話す。
 一方、県衛生研究所が一八年十月?二〇年三月に感染者八十七人を対象に実施したアンケートによると
、異性間の性的接触で感染した男性(四十六人)では、接触相手との関係は「風俗店」が76・1%で最多。
女性(十八人)は72・0%が「特定のパートナー」と回答した。同研究所は「男性は風俗等の利用により感染し
その男性パートナーから女性が感染している例が多いことが示唆された」と考察している。

続きはソースで 東京新聞 2023年1月20日 07時38分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/226302?rct=metropolitan