日本に帰ると必ず向かうのは回転寿司のスシローであり、わが家はスシローの常連でもあります。
子どもがボタンを押して注文するのをおもしろがるので行くわけですが、値段が驚くほど安いのも助かります。

なにせヨーロッパだと一皿八〇〇円はする握り寿司二貫が一二〇円から三九〇円です。
これを二〇二二年一一月の為替で計算すると、英ポンドだと一皿七二ペンスから二・三ポンドです。

つまり日本で食べたら六分の一から二分の一程度の値段でお寿司が食べられます。サイドメニューも一八〇円とか三〇〇円で、これまたありえない安さです。

デザートに至っては、ヨーロッパであればレストランで一品一〇〇〇円ほどするレベルのパフェが三三〇円です。
つまり三分の一の値段です。このような安さが、日本に外国人旅行者が押し寄せる理由の一因です。

このスシローと同じように、東京都心のホテルでも一泊八〇〇〇円とか一万円程度という格安のところがあります。
アメリカやヨーロッパの人たちは「本当にこの値段なのか? 予約サイトが壊れてるんじゃないの?」というほどです。

他の国であれば似たような立地なら二万円から四万円の宿泊料金だからです。

スシローの安さには徹底的な経営の合理化や仕入れの工夫がありますが、
やはりここまで安いのには「日本の消費者は値段が高いものにはお金を出せない」という事情があります。

つまり職場で十分な報酬を得られていない、ようするに給料が安い、ということが背景にあります。
このように物の値段がどんどん下がってしまうのは、企業が妥当な報酬を支払わないからです。

イギリスをはじめとするヨーロッパ、アメリカ、オセアニアの先進国は、働く人の給料が上がっているので物の値段も上昇します。
それが反映されるので、外食は日本より遥かに割高です。なぜ給料が上がるかというと、給料を上げなければ人が来ないし、期待に見合う働きをしてもらえないからです。

また労働組合がある場合や業界標準の報酬がある程度決まっている場合は、働く側が報酬を上げる交渉をしたり、標準以下では働きませんと抵抗したりします。

ところが日本ではこれが起きていません。多くの人が安い報酬でも働いてしまうからです。

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