横浜市内を走る鉄道路線で、相模鉄道と東急電鉄が相互に直通運転する「新横浜線」が18日午前に開業した。神奈川県央部と東京都心を行き来しやすくなるほか、新設の新横浜駅(横浜市港北区)で東海道新幹線に乗り換えできる。同駅では出発式が開かれ、沿線住民らが一番列車の出発を祝った。

出発式で相鉄の千原広司社長は「新しい人の流れが生まれ、地域の活性化と発展につながることを期待している」とあいさつした。東急電鉄の福田誠一社長は「通勤・通学、日常のおでかけはもちろん、出張や旅行でも利用してほしい」と話した。

午前5時8分に一番列車が駅長の合図とともに新横浜駅を出発した。大阪への旅行のため東海道新幹線に乗るという相鉄沿線在住の女性(22)は「自宅から新横浜駅までがいつもより早く感じた。渋谷にもよく行くので、これから利用が増えそう」と笑顔で話した。

新横浜線の開業に伴い、相鉄いずみ野線湘南台駅(神奈川県藤沢市)―東京メトロ副都心線新宿三丁目駅(東京・新宿)は最速59分、相鉄本線海老名駅(神奈川県海老名市)―都営三田線大手町駅(東京・千代田)は同70分で結ばれる。

JR東海は18日から新横浜駅始発の東海道新幹線「のぞみ」の臨時列車を運行する。出発時刻は午前6時3分で、相鉄沿線などからは品川駅経由よりも早く新大阪駅に到着できるようになる。

日本経済新聞 2023年3月18日 7:26
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