※3/23(木) 7:02配信
FNNプライムオンライン

2020年9月、福島県の猪苗代湖で遊んでいた4人にボートが衝突する事故が発生。千葉県の豊田瑛大くん(当時8歳)が死亡し、瑛大君の母親ともう一人の子どもが大ケガを負った。父親は「思い出すと地獄。あんな瑛大を見ることになるなんて」と語る。事故から1年後、警察はボートを操縦していた男を逮捕。検察は業務上過失致死傷の罪で起訴し、2023年1月に禁錮3年6カ月を求刑した。8歳の命が奪われた痛ましい事故は2023年3月24日に判決を迎える。

事故の経緯
国の運輸安全委員会がまとめた報告書をもとに事故の状況から整理する。
事故は福島県の猪苗代湖・中田浜の湾内で発生。死亡した瑛大くんとその家族などは、浮き輪やボードに乗り水上バイクで引っ張ってもらって遊んでいた。
瑛大くんと母親など4人は、湖岸から82メートルから137メートルの位置に設置されていたブイの周辺に浮かんで順番待ちをしていた。そこへ、マリーナを出て湾の外に向かうボートが接近し、4人と衝突した。

ボートを操縦中に必要な安全確認を怠り3人を死傷させたとして、逮捕・起訴された被告が瑛大くんたちに気付かなかった理由として「これまでの経験から現場付近に人がいるとは思わず、目視で確認しなかったこと」「周辺を航行する複数の水上バイクや仲間の船が近付いてきたことに意識を向けていたこと」「仲間の船を追い越そうと加速した時に船首が上がって見通しが悪くなり、死角が広がったこと」が挙げられた。

報告書では、環境的な要因も指摘。福島県が主体となって作った湾内の区域分けを示す地図が当時、関係する自治体のホームページなどに掲載されていた。
湾の中央部分が船舶の航行区域となっているが、事故現場付近に利用制限の記載はない。
瑛大くんの父親は事故の2日前にこの地図を見ていて、禁止などの表記がないエリアを選択したところ事故が発生した。

しかしこの地図は誤ったもので、事故の後に公開された正しい地図では、事故がおきた場所はボートや水上バイクなどの一切の利用が禁止されているエリアだった。誤った地図が公開されていた経緯は分かっていないが、運輸安全委員会は正しい区域分けやルールが周知徹底されていなかったことも事故原因の一つに挙げている。

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