25日午後4時過ぎ、畑で農作業をしていた男性が女性の叫び声の方向に顔を向けると、女性が走ってくるのが見えた。
「おじさん、助けて」。
後ろからは、刃物を握った迷彩服の男が追いかけていた。
 男性の目の前、3メートルほどのところで、息を切らした女性が男に左腕をつかまれ、背中を2回刺された。女性はあおむけに倒れ込んで動かなくなり、さらに胸を刺された。
 「何でこんなことをするんだ」。
「殺したいから、殺してやったんだ」。
落ち着いた声でそう答えた男は、刃渡り40センチほどあるサバイバルナイフのような刃物をさやに納め、来た道を歩いて戻っていった。

 男性はすぐに110番した。
10〜15分後にパトカーが到着し、男性が誘導していると、男が銃を持ってパトカーの後ろから近づいてきた。
男は窓ガラス越しに運転席に向けて発砲。
男性は一目散に走って逃げた。
男性が走っている途中、後方から2発目の銃声が聞こえた。「何もできず、本当に申し訳ない。助けを求める女性のことが頭から離れない」