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ごまカンパチが意図的に削ったバンス側のファクトチェック

●共和党:バンス氏

◎主張1「(イランは)カマラ・ハリス氏の運営により非凍結資産1000億ドル以上を受け取った」
ファクトチェック:これは込み入った経緯がある。23年8月、バイデン大統領は、韓国で凍結されていた60億ドルのイラン資金の凍結解除を含む、米・イラン間の囚人交換取引を承認した。

23年10月7日にイスラム組織ハマスがイスラエルを攻撃した5日後、米政権はカタールの銀行に保管されている資金にイランがすぐにアクセスできることはなく、ワシントンは資金を凍結する権利を保持すると発表した。

その一方でバイデン大統領は、トランプ政権中に離脱した15年イラン核合意の復活を模索していた。米政府高官は15年、イランが合意を履行すれば1000億ドルの凍結資産にアクセスできるようになると述べていた。


◎主張2「直近で大統領在任中に大きな紛争を起こさなかったのはいつか?答えはドナルド・トランプ氏が大統領だった4年間だけだ」

ファクトチェック:背景説明が必要。1945年以降、オバマ氏までの歴代大統領とともにトランプ氏も、米国を正式に新たな戦争に巻き込まなかった。

しかし、トランプ氏の大統領就任は、軍事的敵対行為と新たな戦争のリスクを伴うものだった。同氏は17年の国連総会での演説で北朝鮮を「完全に破壊する」と表明。同年にはシリア内戦に事実上の介入をした。20年には、イラン革命防衛隊のコッズ部隊司令官だったソレイマニ将軍の殺害を指示した。


◎主張3「米国は世界で最もクリーンな経済」

ファクトチェック:事実ではない。欧州連合(EU)の24年版「Emissions Database for Global Atmospheric Research」によると、23年の温室効果ガスの排出量で米国は中国に次ぐ世界2位だった。

24年の世界経済フォーラムの報告によると、クリーンエネルギー移行に向けた実績と態勢の指標である「世界平均エネルギー移行指数」で米国は19位だった。