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苦境のウクライナ 米参加の首脳級会合延期、平和サミットも時期未定
ロンドン=藤原学思
2024/10/11 7:00
://www.asahi.com/sp/articles/ASSBB1423SBBSFVU1MWM.html

 ロシアの全面侵攻を受けるウクライナが、外交面で苦しい立場にある。ドイツで12日に開かれる予定だった支援国との首脳級会合は延期になり、来月の開催をめざしていた第2回平和サミットも、現時点では実施が見通せない。

 ドイツの会合はラムシュタイン米空軍基地で、バイデン米大統領が主催する予定だった。ただ、バイデン米大統領がハリケーン対応で欠席することになり、9日に会合自体の延期が決まった。

 ゼレンスキー大統領はここで、バイデン氏に示していた「勝利計画」について詳細を詰める予定だった。計画の成否は「米大統領に依存する」(ゼレンスキー氏)ため、今後のウクライナ支援に大きな影響を与えかねない来月5日の大統領選を前に、早く議論を進めたい意向を持っていた。

 それができなくなり、ゼレンスキー氏は急きょ予定を変更。10日には午前中にロンドンでスターマー英首相と北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長と会談したのを皮切りに、午後から夜にかけてパリとローマを訪れ、仏伊それぞれの首脳とも会談した。

■「戦争が始まって以来、最も暗いかもしれない局面」へ

 パリの仏大統領府での会談後、マクロン仏大統領とともに記者団の取材に応じたゼレンスキー氏は「勝利計画」の詳細を説明したことを明らかにした上で、「冬の前に支援が必要だ」と訴え、欧米諸国に兵器の追加供与を求めた。一方、停戦については「同盟国との間で議論になっていない」と述べた。

 11日にはローマ・カトリッ…


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