>>967
 政府が政府の為替手形すなわち利付き債券の購入者を公募したとする。額面は小口大口いろいろ設けられ、早くから申し込んだ予約者には額面よりも割引いた金額で売る。が、翌日になると、小細工を弄して、何しろ購入者が殺到したので、という口実で値上げする。数日後に大蔵省の金庫はあふれんばかりで、予定額をはるかに超過したと言う(それなら、なぜ国債を発行したのか?)。 予約額は債券発行額の数倍にも達したと発表される・・国債に対する信用を示そうというのである。

 こんな芝居は芝居ですむが、新たに発生した債務をどうするのかという問題が起こる。途方もない額の債務が生じたのである。利子を払うには、その財源に新たな債券を発行する必要がある。新たな債券は元利を清算するのではなく、ただ単に新たな債務を上乗せするだけである。政府の国債発行の限度を超えたら、新しい課税で取り立てる必要が生じる。それも国債整理のためではなく、ひたすら利払いのためである。新税はひたすら借金のための借金となる……