日高奈緒2022年12月24日 14時30分

 カナダでクリスマスシーズンに欠かせないというお菓子が販売中止になり、日本のあるお菓子が代用品として注目を集めている。カナダの公共放送局CBCが報じた。

 CBCが取り上げたのは、日本の「とんがりコーン」。カナダでは最近、とんがりコーンに見た目がよく似たスナック菓子「ビューグルズ」の販売が中止になった。製造元の米食品大手ゼネラルミルズ社の公式ツイッターには「なぜ販売をやめたのか」「カナダにビューグルズを戻して」といった要望が寄せられている。

 CBCによると、アルバータ州のあるアジア系食料品店ではここ数週間、毎日のようにとんがりコーンを買い求める人が現れ、店は仕入れを増やしたという。

 カナダでは、複数のスナック菓子を交ぜてウスターソースなどで味付けする自家製の「ナッツ・アンド・ボルツ」が、この季節の定番のおつまみになっているという。ビューグルズはこのおつまみによく使われていたため、困っている消費者が続出している模様だ。

 CBCは、とんがりコーンを食べたカナダの消費者の声として、「日本のビューグルズがクリスマスを救ってくれるようだ」と紹介している。

 とんがりコーンを製造するハウス食品によると、同商品はそもそも、ゼネラルミルズ社との技術提携によって、ビューグルズをアレンジして生まれた商品だという。
1978年の発売以来、基本的に味や形は変わっていないが、フレーバーの開発は日本独自のもの。同社の担当者はカナダでとんがりコーンに注目が集まっていることに「知らなかった」と驚いていた。(日高奈緒)

https://www.asahi.com/sp/articles/ASQDR76Z6QDQUHBI035.html