http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171013/k10011177111000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_019
経営再建中の東芝の成毛康雄副社長は、13日、三重県四日市市で記者会見し、半導体子会社の売却をめぐって対立しているアメリカのウエスタンデジタルについて、提携関係の維持が必要だとして和解を目指す考えを示しました。
東芝は先月、経営再建に必要な資金を確保するため、半導体子会社の「東芝メモリ」をアメリカの投資ファンド、ベインキャピタルのグループに2兆円で売却する契約を正式に結びました。
これを受けて、東芝メモリの社長も務める東芝の成毛康雄副社長は、ベインキャピタルの杉本勇次日本代表とともに半導体工場がある三重県四日市市で記者会見しました。
この中で成毛副社長は、「東芝メモリ」の売却をめぐり、この事業で提携しているアメリカのウエスタンデジタルと裁判で対立していることについて、「訴訟を続けながら協業していくのは不自然だ。会話のチャンネルは開いている」と述べ、和解を目指す考えを示しました。
そのうえで成毛副社長は、半導体事業に毎年、3000数百億円規模で投資していく方針を示し、ベインキャピタルの杉本日本代表も、資金面で支援をしていく考えを明らかにしました。
東芝としては、半導体子会社を早期に売却し、来年3月末までに債務超過を解消して、株式の上場を維持したい考えですが、これに向けては、ウエスタンデジタルとの対立の解消など、依然として多くの課題が残されています。
東芝の半導体への投資計画は
東芝は現在、三重県の四日市工場にある4つの製造棟で、記憶用の半導体「NAND型フラッシュメモリー」を生産しています。このうち去年完成した「新・第2製造棟」では、最新型の「3次元フラッシュメモリー」と呼ばれる製品を製造しています。東芝は、今後建設する最新鋭の工場でもこの製品の生産を拡大する方針です。
この方針に沿って現在、新たに建設を進めているのが「第6製造棟」です。第1期の工事はことし2月に着工し来年夏の稼働を予定しています。また第2期工事も先月着工し、来年末に完成する予定です。
この第6製造棟の投資額は、昨年度からの3年間で3600億円とする計画でしたが、東芝は、需要の拡大に応じて投資額を増やす方針を明らかにしています。さらに東芝は先月、岩手県北上市にも半導体の新工場を建設することを決定し、1兆円規模の投資を行う見通しです。
ただ東芝は、こうした半導体事業をアメリカのウエスタンデジタルと提携して進めてきました。しかし、東芝が経営再建策の柱として半導体事業を売却することをめぐり、ウエスタンデジタルとの対立が深まっていることで、先行きは不透明になっています。
こうした中、東芝は、第6製造棟のうち、第1期工事の生産設備の一部などについてはウエスタンデジタルとの共同ではなく、東芝単独で1950億円を投資することを決定しました。さらに東芝は、ウエスタンデジタルと今後、共同で投資するかについては「今後の協議しだい」としています。
一方、ウエスタンデジタルとしても、このままでは最新型半導体の生産に関われず収益への大きな影響も予想され、半導体事業の今後を巡っては両社の対立が解消されるかが最大の焦点となっています。
10月13日 20時06分
経営再建中の東芝の成毛康雄副社長は、13日、三重県四日市市で記者会見し、半導体子会社の売却をめぐって対立しているアメリカのウエスタンデジタルについて、提携関係の維持が必要だとして和解を目指す考えを示しました。
東芝は先月、経営再建に必要な資金を確保するため、半導体子会社の「東芝メモリ」をアメリカの投資ファンド、ベインキャピタルのグループに2兆円で売却する契約を正式に結びました。
これを受けて、東芝メモリの社長も務める東芝の成毛康雄副社長は、ベインキャピタルの杉本勇次日本代表とともに半導体工場がある三重県四日市市で記者会見しました。
この中で成毛副社長は、「東芝メモリ」の売却をめぐり、この事業で提携しているアメリカのウエスタンデジタルと裁判で対立していることについて、「訴訟を続けながら協業していくのは不自然だ。会話のチャンネルは開いている」と述べ、和解を目指す考えを示しました。
そのうえで成毛副社長は、半導体事業に毎年、3000数百億円規模で投資していく方針を示し、ベインキャピタルの杉本日本代表も、資金面で支援をしていく考えを明らかにしました。
東芝としては、半導体子会社を早期に売却し、来年3月末までに債務超過を解消して、株式の上場を維持したい考えですが、これに向けては、ウエスタンデジタルとの対立の解消など、依然として多くの課題が残されています。
東芝の半導体への投資計画は
東芝は現在、三重県の四日市工場にある4つの製造棟で、記憶用の半導体「NAND型フラッシュメモリー」を生産しています。このうち去年完成した「新・第2製造棟」では、最新型の「3次元フラッシュメモリー」と呼ばれる製品を製造しています。東芝は、今後建設する最新鋭の工場でもこの製品の生産を拡大する方針です。
この方針に沿って現在、新たに建設を進めているのが「第6製造棟」です。第1期の工事はことし2月に着工し来年夏の稼働を予定しています。また第2期工事も先月着工し、来年末に完成する予定です。
この第6製造棟の投資額は、昨年度からの3年間で3600億円とする計画でしたが、東芝は、需要の拡大に応じて投資額を増やす方針を明らかにしています。さらに東芝は先月、岩手県北上市にも半導体の新工場を建設することを決定し、1兆円規模の投資を行う見通しです。
ただ東芝は、こうした半導体事業をアメリカのウエスタンデジタルと提携して進めてきました。しかし、東芝が経営再建策の柱として半導体事業を売却することをめぐり、ウエスタンデジタルとの対立が深まっていることで、先行きは不透明になっています。
こうした中、東芝は、第6製造棟のうち、第1期工事の生産設備の一部などについてはウエスタンデジタルとの共同ではなく、東芝単独で1950億円を投資することを決定しました。さらに東芝は、ウエスタンデジタルと今後、共同で投資するかについては「今後の協議しだい」としています。
一方、ウエスタンデジタルとしても、このままでは最新型半導体の生産に関われず収益への大きな影響も予想され、半導体事業の今後を巡っては両社の対立が解消されるかが最大の焦点となっています。
10月13日 20時06分