https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180307-00000037-mai-soci
京都大大学院農学研究科の今井裕教授らの研究チームが6日、ウシの精巣から、体のさまざまな組織に分化する能力を持つ
「多能性細胞」を作ることに成功したと発表した。
マウスやラットの精巣で成功例はあるが、他の動物では世界初。家畜の改良などに貢献する成果という。
論文が米学術誌の電子版に公開された。
同様の能力を持つ細胞はiPS細胞(人工多能性幹細胞)が知られているが、作製に体細胞に特定の遺伝子を取り込む必要がある。
食用の家畜の場合、外部からの遺伝子導入は安全性などを巡って消費者の間で議論があり、チームは別の方法を研究していた。
チームは精子のもとになる精巣内の「精原幹細胞」に着目。生後1年以上のウシの成熟した精巣から採った
精原幹細胞を集めて濃縮し、精子の細胞への分化を抑える物質とともに約2カ月培養したところ、多能性細胞ができた。
元の生殖細胞としての性質も併せて持っていたという。
今井教授は「多能性細胞の能力を活用し、家畜改良や絶滅危惧種の保全への応用が可能になる。
人の不妊治療にも役立つ可能性がある」としている。
京都大大学院農学研究科の今井裕教授らの研究チームが6日、ウシの精巣から、体のさまざまな組織に分化する能力を持つ
「多能性細胞」を作ることに成功したと発表した。
マウスやラットの精巣で成功例はあるが、他の動物では世界初。家畜の改良などに貢献する成果という。
論文が米学術誌の電子版に公開された。
同様の能力を持つ細胞はiPS細胞(人工多能性幹細胞)が知られているが、作製に体細胞に特定の遺伝子を取り込む必要がある。
食用の家畜の場合、外部からの遺伝子導入は安全性などを巡って消費者の間で議論があり、チームは別の方法を研究していた。
チームは精子のもとになる精巣内の「精原幹細胞」に着目。生後1年以上のウシの成熟した精巣から採った
精原幹細胞を集めて濃縮し、精子の細胞への分化を抑える物質とともに約2カ月培養したところ、多能性細胞ができた。
元の生殖細胞としての性質も併せて持っていたという。
今井教授は「多能性細胞の能力を活用し、家畜改良や絶滅危惧種の保全への応用が可能になる。
人の不妊治療にも役立つ可能性がある」としている。