https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180411/k10011398251000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_001
(リンク先に動画ニュースあり)
4月11日 5時17分
山口県にある国内最大級の鍾乳洞「秋芳洞」に、独自の進化を遂げた新種のヨコエビとみられる甲殻類が存在していることが、広島大学などの調査で明らかになりました。
調査を行ったのは広島大学教育学部の富川光准教授と、京都大学理学部の中野隆文准教授の研究グループです。
新種とみられるヨコエビは、体長がおよそ1センチ、光が当たらない洞窟で生息しているため色素がなく透明で、目も退化してありません。触覚などによって周囲の環境を把握しているとみられています。
ヨコエビは、世界中の川や海などでおよそ9000種が確認されていますが、洞窟に生息するヨコエビは珍しく、国内ではこれまで6種しか確認されていません。
秋芳洞では昭和2年に確認され、90年以上にわたって四国を中心に生息する「シコクヨコエビ」だとされていましたが、研究グループが秋芳洞で採取されたヨコエビのDNAを解析した結果、シコクヨコエビとは遺伝子の配列が大きく異なっていたということです。
また、シコクヨコエビにはないトゲが確認され、研究グループは独自の進化を遂げた新種とみていて、先月、国際的な学術誌に投稿し、秋にも掲載される見通しだということです。
富川准教授は「秋芳洞のように有名な洞窟で未知の生物がいたことに驚いた。ヨコエビの進化の過程を考えるうえでも役立つので、生息地を保全していく必要がある」と話しています。
これまでは「シコクヨコエビ」として紹介
新種とみられるヨコエビは、ほかの多くのヨコエビと同様に、体を横に倒したまま水中を移動するのが特徴で、土の中の有機物などを分解して餌にしています。
秋芳洞では昭和2年にヨコエビが見つかり、四国を中心に生息する「シコクヨコエビ」と特徴がよく似ていたため、90年以上にわたって「シコクヨコエビ」だと考えられてきました。
秋芳洞のパンフレットには、洞窟で見られる生き物の代表として、「シコクヨコエビ」が写真つきで紹介されているほか、秋吉台科学博物館でも「シコクヨコエビ」として標本が展示されています。
しかし、精密な調査の結果、シコクヨコエビには生えていないトゲがあるほか、DNAの解析によって遺伝子の配列も大きく異なることがわかったということです。
ヨコエビは、エビやカニ、それにダンゴムシなどと同じ甲殻類の一種で、大きさは数ミリから数十センチほどです。川や海など私たちの身近な場所に生息し、世界ではおよそ9000種が確認されています。
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4月11日 5時17分
山口県にある国内最大級の鍾乳洞「秋芳洞」に、独自の進化を遂げた新種のヨコエビとみられる甲殻類が存在していることが、広島大学などの調査で明らかになりました。
調査を行ったのは広島大学教育学部の富川光准教授と、京都大学理学部の中野隆文准教授の研究グループです。
新種とみられるヨコエビは、体長がおよそ1センチ、光が当たらない洞窟で生息しているため色素がなく透明で、目も退化してありません。触覚などによって周囲の環境を把握しているとみられています。
ヨコエビは、世界中の川や海などでおよそ9000種が確認されていますが、洞窟に生息するヨコエビは珍しく、国内ではこれまで6種しか確認されていません。
秋芳洞では昭和2年に確認され、90年以上にわたって四国を中心に生息する「シコクヨコエビ」だとされていましたが、研究グループが秋芳洞で採取されたヨコエビのDNAを解析した結果、シコクヨコエビとは遺伝子の配列が大きく異なっていたということです。
また、シコクヨコエビにはないトゲが確認され、研究グループは独自の進化を遂げた新種とみていて、先月、国際的な学術誌に投稿し、秋にも掲載される見通しだということです。
富川准教授は「秋芳洞のように有名な洞窟で未知の生物がいたことに驚いた。ヨコエビの進化の過程を考えるうえでも役立つので、生息地を保全していく必要がある」と話しています。
これまでは「シコクヨコエビ」として紹介
新種とみられるヨコエビは、ほかの多くのヨコエビと同様に、体を横に倒したまま水中を移動するのが特徴で、土の中の有機物などを分解して餌にしています。
秋芳洞では昭和2年にヨコエビが見つかり、四国を中心に生息する「シコクヨコエビ」と特徴がよく似ていたため、90年以上にわたって「シコクヨコエビ」だと考えられてきました。
秋芳洞のパンフレットには、洞窟で見られる生き物の代表として、「シコクヨコエビ」が写真つきで紹介されているほか、秋吉台科学博物館でも「シコクヨコエビ」として標本が展示されています。
しかし、精密な調査の結果、シコクヨコエビには生えていないトゲがあるほか、DNAの解析によって遺伝子の配列も大きく異なることがわかったということです。
ヨコエビは、エビやカニ、それにダンゴムシなどと同じ甲殻類の一種で、大きさは数ミリから数十センチほどです。川や海など私たちの身近な場所に生息し、世界ではおよそ9000種が確認されています。