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天皇皇后両陛下 あすから福島へ 在位中最後の東北訪問
2018年6月9日 0時27分皇室
天皇皇后両陛下は全国植樹祭に出席するため、9日から3日間の日程で福島県を訪問されます。来年4月の天皇陛下の退位を前に、天皇皇后として東日本大震災で被災した東北3県を訪ねられるのは最後になるものとみられます。
両陛下は9日、新幹線で福島県入りし、車に乗り換えていわき市にある県内最大規模の災害公営住宅を訪ねられます。
原発事故の影響で周辺の町から避難している住民たちが暮らしていて、両陛下は住民の代表などと懇談されます。
宿泊先の温泉リゾート施設では、被災者の慰問活動などで復興のシンボルになっているフラガールのダンスをご覧になります。
2日目の10日には常磐自動車道を北上して、原発周辺の「帰還困難区域」を通り抜け、植樹祭の式典が開かれる南相馬市を初めて訪問されます。
式典の会場は、津波で大きな被害を受けた沿岸部の海岸防災林の整備地に設けられ、両陛下は防災林となるクロマツやアカマツなどを植樹される予定です。
最終日の11日には、両陛下が震災の2か月後に訪ねた相馬市の原釜地区を再び訪れ、当時は無かった慰霊碑に花を供えて津波で亡くなった人たちを追悼されます。
また、壊滅的な被害から復興へと向かう漁港の様子を視察されます。
両陛下が福島県を訪問されるのは震災から5年がたったおととし3月以来で、震災後6回目になります。
天皇陛下は即位以来、毎年、皇后さまと植樹祭の式典に臨まれてきましたが、来年4月の退位を前に今回が最後の出席となります。
天皇皇后として東日本大震災で被災した東北3県を訪ねられるのも最後になるものと見られます。
両陛下 たびたび被災地へ「寄り添っていくこと大切」
天皇皇后両陛下は7年前の東日本大震災の発生以来、被災地に心を寄せ続け、一日も早い復興を願われてきました。
震災から5日後の3月16日、天皇陛下は未曾有の災害を前に被災した人たちを思う気持ちをビデオメッセージという異例の形で国民に語りかけられます。
そして一刻も早く被災者を見舞いたいと、3月の末には東京都内の避難所を訪れ、以降、皇后さまと7週連続で東北3県の被災地などを訪ねられました。
翌年の平成24年、心臓の手術を受けた天皇陛下は退院からわずか1週間後の3月11日に開かれた震災から1年の追悼式に臨まれました。
天皇陛下は皇后さまとともに、震災から5年になるおととしまで毎年、東京で開かれた追悼式への出席を続けたほか、たびたび被災地に足を運んで、避難生活を続ける人たちに言葉をかけたり被災や復興の状況を視察されたりしました。
天皇陛下は最後に出席した追悼式で「被災地で、また避難先で、今日もなお多くの人が苦難の生活を続けています。困難の中にいる人々一人ひとりが取り残されることなく、一日も早く普通の生活を取り戻すことができるよう、これからも国民が心を一つにして寄り添っていくことが大切と思います」と話されています。
天皇陛下と全国植樹祭
全国植樹祭は、戦後の荒廃した国土の復興を目指し、昭和25年、山梨県で最初の大会が開かれました。
緑豊かな国づくりを願った昭和天皇は、昭和62年の38回目まで各都道府県の持ち回りで行われる大会に出席し続けました。
あとを継いだのが天皇陛下で、昭和63年、前年に手術を受けた昭和天皇の名代として香川県で開かれた全国植樹祭に出席し、平成元年には即位後初めて臨む地方行事として徳島県での植樹祭に出席されました。
平成5年、歴代の天皇で初めてとなった沖縄県への訪問も植樹祭に臨まれるためでした。
天皇陛下は戦没者の墓苑などを訪ねるとともに、植樹祭の会場で、沖縄の多くの森林が戦争によって失われたことに触れるおことばを述べられました。
天皇陛下は皇后さまとともに即位後、昭和天皇と同様、毎年植樹祭に出席し続け、森林の大切さについて人々の理解が深まることを願われてきました。
来年の植樹祭は愛知県で開催され、新天皇として即位した皇太子さまが出席されることになっています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180608/K10011469301_1806081716_1806081727_01_02.jpg
天皇皇后両陛下 あすから福島へ 在位中最後の東北訪問
2018年6月9日 0時27分皇室
天皇皇后両陛下は全国植樹祭に出席するため、9日から3日間の日程で福島県を訪問されます。来年4月の天皇陛下の退位を前に、天皇皇后として東日本大震災で被災した東北3県を訪ねられるのは最後になるものとみられます。
両陛下は9日、新幹線で福島県入りし、車に乗り換えていわき市にある県内最大規模の災害公営住宅を訪ねられます。
原発事故の影響で周辺の町から避難している住民たちが暮らしていて、両陛下は住民の代表などと懇談されます。
宿泊先の温泉リゾート施設では、被災者の慰問活動などで復興のシンボルになっているフラガールのダンスをご覧になります。
2日目の10日には常磐自動車道を北上して、原発周辺の「帰還困難区域」を通り抜け、植樹祭の式典が開かれる南相馬市を初めて訪問されます。
式典の会場は、津波で大きな被害を受けた沿岸部の海岸防災林の整備地に設けられ、両陛下は防災林となるクロマツやアカマツなどを植樹される予定です。
最終日の11日には、両陛下が震災の2か月後に訪ねた相馬市の原釜地区を再び訪れ、当時は無かった慰霊碑に花を供えて津波で亡くなった人たちを追悼されます。
また、壊滅的な被害から復興へと向かう漁港の様子を視察されます。
両陛下が福島県を訪問されるのは震災から5年がたったおととし3月以来で、震災後6回目になります。
天皇陛下は即位以来、毎年、皇后さまと植樹祭の式典に臨まれてきましたが、来年4月の退位を前に今回が最後の出席となります。
天皇皇后として東日本大震災で被災した東北3県を訪ねられるのも最後になるものと見られます。
両陛下 たびたび被災地へ「寄り添っていくこと大切」
天皇皇后両陛下は7年前の東日本大震災の発生以来、被災地に心を寄せ続け、一日も早い復興を願われてきました。
震災から5日後の3月16日、天皇陛下は未曾有の災害を前に被災した人たちを思う気持ちをビデオメッセージという異例の形で国民に語りかけられます。
そして一刻も早く被災者を見舞いたいと、3月の末には東京都内の避難所を訪れ、以降、皇后さまと7週連続で東北3県の被災地などを訪ねられました。
翌年の平成24年、心臓の手術を受けた天皇陛下は退院からわずか1週間後の3月11日に開かれた震災から1年の追悼式に臨まれました。
天皇陛下は皇后さまとともに、震災から5年になるおととしまで毎年、東京で開かれた追悼式への出席を続けたほか、たびたび被災地に足を運んで、避難生活を続ける人たちに言葉をかけたり被災や復興の状況を視察されたりしました。
天皇陛下は最後に出席した追悼式で「被災地で、また避難先で、今日もなお多くの人が苦難の生活を続けています。困難の中にいる人々一人ひとりが取り残されることなく、一日も早く普通の生活を取り戻すことができるよう、これからも国民が心を一つにして寄り添っていくことが大切と思います」と話されています。
天皇陛下と全国植樹祭
全国植樹祭は、戦後の荒廃した国土の復興を目指し、昭和25年、山梨県で最初の大会が開かれました。
緑豊かな国づくりを願った昭和天皇は、昭和62年の38回目まで各都道府県の持ち回りで行われる大会に出席し続けました。
あとを継いだのが天皇陛下で、昭和63年、前年に手術を受けた昭和天皇の名代として香川県で開かれた全国植樹祭に出席し、平成元年には即位後初めて臨む地方行事として徳島県での植樹祭に出席されました。
平成5年、歴代の天皇で初めてとなった沖縄県への訪問も植樹祭に臨まれるためでした。
天皇陛下は戦没者の墓苑などを訪ねるとともに、植樹祭の会場で、沖縄の多くの森林が戦争によって失われたことに触れるおことばを述べられました。
天皇陛下は皇后さまとともに即位後、昭和天皇と同様、毎年植樹祭に出席し続け、森林の大切さについて人々の理解が深まることを願われてきました。
来年の植樹祭は愛知県で開催され、新天皇として即位した皇太子さまが出席されることになっています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180608/K10011469301_1806081716_1806081727_01_02.jpg