0001ニライカナイφ ★2021/08/29(日) 23:46:17.74ID:aAxXm4b29
● 実弾と空砲
「実弾と空砲の区別がつかない」。肛門の手術を受けたことがある私の知人は、自分の悩みをこう表現した。肛門の機能が落ち、おならと便の区別がしにくくなったのだ。表現はユニークだが、全くもって笑いごとではない。
肛門は、精密機械のようによくできた臓器である。「降りてきたのは固体か液体か気体か」を瞬時に見分け、「気体のときのみ排出する」という高度な選別ができるからだ。固体と気体が同時に降りてきたときは、「固体を直腸内に残したまま気体のみを出す」という芸当もできる。こうしたシステムを人工的につくるのは不可能であろう。
おならと便を識別できないと、生活はとても不便になる。なぜなら、毎度トイレに行って便座に座らないとおならができなくなるからだ。日頃トイレに行きづらい職業の人なら、オムツが手放せなくなってしまう。
このような話をすると、必ず少数の人から、「私の肛門はたまに気体と液体を間違える」と指摘を受ける。確かに肛門が健康であっても、水のような液体の便は、気体と出し分けるのがやや難しいこともある。だが、その頻度は高くないはずだ。せいぜい、お腹を壊して下痢気味のときくらいだろう。「たまに」ならご愛嬌だ。
それはともかく、肛門の素晴らしい機能は他にもある。
直腸に溜まった便を「無意識に」せき止めておき、好きなときに排出できるという機能だ。もし直腸に少しでも便が降りてくるたび、肛門に力を入れて漏れるのを防がなければならないとしたら、どうだろうか? とても生活は成り立たないだろう。ゆっくり眠ることすらできないはずだ。
肛門には、出口を常に締めている括約筋が二種類ある。一つは外肛門括約筋、もう一つは内肛門括約筋だ。外肛門括約筋は、自分の意図で動かせる筋肉、すなわち随意筋である。一方、内肛門括約筋は不随意筋、つまり意図とは関係なく動く筋肉である。
肛門をぎゅっと締めるよういわれれば、従うことはできるはずだ。このとき動かすのは外肛門括約筋(と恥骨直腸筋)である。もちろん、直腸の容量に限界はあるため、十分な量の便が降りてきて直腸の壁が引き伸ばされると、排便反射によって内肛門括約筋が弛緩する(ゆるむ)。このとき、意識的に外肛門括約筋を弛緩させれば排便できる。
乳幼児は、これらを調節する機能が未熟なため、反射的に排便してしまう。一方、成人は大脳皮質からの指令によって外肛門括約筋を収縮させ、排便しようとする無意識の反射に意識的に逆らえるのだ。
これらの高機能な筋肉と、極めて繊細なセンサーが、私たちの日常生活を支えている。普段の生活では肛門のありがたさを実感しづらいが、実は替えのきかない優れた臓器なのである。
● 肛門の外傷は必ず防ぐべき
性的な目的で肛門にコップや人形などを挿入し、取れなくなって病院を受診する、というケースは比較的多い。直腸や肛門を傷つけて出血したり、穴が開いて重篤な腹膜炎になったりすることもある。手術が必要になるケースも少なくない。
肛門への異物挿入については、これまで多数の研究報告がある。患者は二十〜九十歳代と広い年齢層に及び、男性は女性の一七〜三七倍多い、とされている(1)。挿入された異物は家庭内で使用する日用品が多く、ボトルやグラスが約四二パーセントを占める(1)。その他、歯ブラシやナイフ、スポーツ用品、携帯電話、電球などの報告もある。
他にも、遊び半分でエアコンプレッサーの空気を同僚の肛門に吹きつけ、相手を死亡させるという事故が何度か報道されたこともある。いずれにしても非常に危険な行為である。また、肛門を使用した過剰な性交渉によって肛門や直腸に怪我をする事例も少なからずある。特に、直腸の表面はやわらかい粘膜でできているため、乱暴に扱うと裂けたり出血したりする。膣に比べると、肛門や直腸の壁はデリケートだ。
肛門や直腸をひどく損傷すると、治るまでしばらく使えなくなる。その場合は、手術で人工肛門をつくり、便の通り道を変更しなければならなくなってしまう。無事に治療ができても、術後に肛門の機能が完全に回復せず、後遺症が生じることもある。
肛門の機能が落ちると、日常生活に甚大な影響を与えるというのは、前述の通りである。
▽ 記事内容を一部引用しました。全文はソースでご覧下さい
https://news.yahoo.co.jp/articles/fab9b113b77180437044560c018aa362f6a7baa8?page=1
「実弾と空砲の区別がつかない」。肛門の手術を受けたことがある私の知人は、自分の悩みをこう表現した。肛門の機能が落ち、おならと便の区別がしにくくなったのだ。表現はユニークだが、全くもって笑いごとではない。
肛門は、精密機械のようによくできた臓器である。「降りてきたのは固体か液体か気体か」を瞬時に見分け、「気体のときのみ排出する」という高度な選別ができるからだ。固体と気体が同時に降りてきたときは、「固体を直腸内に残したまま気体のみを出す」という芸当もできる。こうしたシステムを人工的につくるのは不可能であろう。
おならと便を識別できないと、生活はとても不便になる。なぜなら、毎度トイレに行って便座に座らないとおならができなくなるからだ。日頃トイレに行きづらい職業の人なら、オムツが手放せなくなってしまう。
このような話をすると、必ず少数の人から、「私の肛門はたまに気体と液体を間違える」と指摘を受ける。確かに肛門が健康であっても、水のような液体の便は、気体と出し分けるのがやや難しいこともある。だが、その頻度は高くないはずだ。せいぜい、お腹を壊して下痢気味のときくらいだろう。「たまに」ならご愛嬌だ。
それはともかく、肛門の素晴らしい機能は他にもある。
直腸に溜まった便を「無意識に」せき止めておき、好きなときに排出できるという機能だ。もし直腸に少しでも便が降りてくるたび、肛門に力を入れて漏れるのを防がなければならないとしたら、どうだろうか? とても生活は成り立たないだろう。ゆっくり眠ることすらできないはずだ。
肛門には、出口を常に締めている括約筋が二種類ある。一つは外肛門括約筋、もう一つは内肛門括約筋だ。外肛門括約筋は、自分の意図で動かせる筋肉、すなわち随意筋である。一方、内肛門括約筋は不随意筋、つまり意図とは関係なく動く筋肉である。
肛門をぎゅっと締めるよういわれれば、従うことはできるはずだ。このとき動かすのは外肛門括約筋(と恥骨直腸筋)である。もちろん、直腸の容量に限界はあるため、十分な量の便が降りてきて直腸の壁が引き伸ばされると、排便反射によって内肛門括約筋が弛緩する(ゆるむ)。このとき、意識的に外肛門括約筋を弛緩させれば排便できる。
乳幼児は、これらを調節する機能が未熟なため、反射的に排便してしまう。一方、成人は大脳皮質からの指令によって外肛門括約筋を収縮させ、排便しようとする無意識の反射に意識的に逆らえるのだ。
これらの高機能な筋肉と、極めて繊細なセンサーが、私たちの日常生活を支えている。普段の生活では肛門のありがたさを実感しづらいが、実は替えのきかない優れた臓器なのである。
● 肛門の外傷は必ず防ぐべき
性的な目的で肛門にコップや人形などを挿入し、取れなくなって病院を受診する、というケースは比較的多い。直腸や肛門を傷つけて出血したり、穴が開いて重篤な腹膜炎になったりすることもある。手術が必要になるケースも少なくない。
肛門への異物挿入については、これまで多数の研究報告がある。患者は二十〜九十歳代と広い年齢層に及び、男性は女性の一七〜三七倍多い、とされている(1)。挿入された異物は家庭内で使用する日用品が多く、ボトルやグラスが約四二パーセントを占める(1)。その他、歯ブラシやナイフ、スポーツ用品、携帯電話、電球などの報告もある。
他にも、遊び半分でエアコンプレッサーの空気を同僚の肛門に吹きつけ、相手を死亡させるという事故が何度か報道されたこともある。いずれにしても非常に危険な行為である。また、肛門を使用した過剰な性交渉によって肛門や直腸に怪我をする事例も少なからずある。特に、直腸の表面はやわらかい粘膜でできているため、乱暴に扱うと裂けたり出血したりする。膣に比べると、肛門や直腸の壁はデリケートだ。
肛門や直腸をひどく損傷すると、治るまでしばらく使えなくなる。その場合は、手術で人工肛門をつくり、便の通り道を変更しなければならなくなってしまう。無事に治療ができても、術後に肛門の機能が完全に回復せず、後遺症が生じることもある。
肛門の機能が落ちると、日常生活に甚大な影響を与えるというのは、前述の通りである。
▽ 記事内容を一部引用しました。全文はソースでご覧下さい
https://news.yahoo.co.jp/articles/fab9b113b77180437044560c018aa362f6a7baa8?page=1