サッポロビールは米国でブランド拡大に力を入れる。米国に二つの工場を持つビール会社を1億6800万ドル(約226億円)で買収すると今年6月に表明した。8月中にも手続きを終える。この工場を活用して来年から自社ブランドの生産を始める。2026年までに海外の販売量を21年の1.7倍以上にする目標だ。
いま米国で販売するビールは、カナダやベトナムの工場でつくって輸送している。近年は物流コストの高騰などが課題となっていた。
米クラフトビール会社ストーン・ブリューイングは、米国の東側と西側に工場を持つ。今回の買収で米国内に生産拠点を確保でき、物流コストも下がると期待する。
サッポロは1964年に米国への輸出を始めた。現在は量販店で「サッポロプレミアムビール」などを販売している。米国での売上高はコロナ禍の20年をのぞいて増加傾向にあり、21年は過去最高の7100万ドル(約95億円)だった。
サッポロの野瀬裕之社長は日本のブランドとして品質の高さをアピールする。「米国の人びとの日々の生活に溶け込んでいきたい」と意気込む。
米国でサッポロ人気、50年の変化
サッポロビールの野瀬裕之社長は、米国で事業を拡大し、ブランドを普及させようとしている。日本国内については10月に値上げする予定で、今後の見通しなどを聞いた。主なやりとりは次の通り。
――米クラフトビール会社のストーン・ブリューイングを買収します。
「1964年に米国向けに『サッポロ』ブランドの輸出を始めました。昨年は過去最高の売り上げになり、アジアのビール会社ではトップクラスです。しかし、売上高は伸びても、利益の成長が伴っていませんでした。カナダやベトナムで製造したビールを米国に運んでおり、海上運賃や米国内の輸送費、倉庫代が上昇していました。あまりもうかっていなかったのです」
「重点拠点のカリフォルニア…(以下有料版で,残り1489文字)
朝日新聞 2022年8月28日 16時00分
https://www.asahi.com/articles/ASQ8W5GGCQ8TULFA01B.html?iref=comtop_7_02
いま米国で販売するビールは、カナダやベトナムの工場でつくって輸送している。近年は物流コストの高騰などが課題となっていた。
米クラフトビール会社ストーン・ブリューイングは、米国の東側と西側に工場を持つ。今回の買収で米国内に生産拠点を確保でき、物流コストも下がると期待する。
サッポロは1964年に米国への輸出を始めた。現在は量販店で「サッポロプレミアムビール」などを販売している。米国での売上高はコロナ禍の20年をのぞいて増加傾向にあり、21年は過去最高の7100万ドル(約95億円)だった。
サッポロの野瀬裕之社長は日本のブランドとして品質の高さをアピールする。「米国の人びとの日々の生活に溶け込んでいきたい」と意気込む。
米国でサッポロ人気、50年の変化
サッポロビールの野瀬裕之社長は、米国で事業を拡大し、ブランドを普及させようとしている。日本国内については10月に値上げする予定で、今後の見通しなどを聞いた。主なやりとりは次の通り。
――米クラフトビール会社のストーン・ブリューイングを買収します。
「1964年に米国向けに『サッポロ』ブランドの輸出を始めました。昨年は過去最高の売り上げになり、アジアのビール会社ではトップクラスです。しかし、売上高は伸びても、利益の成長が伴っていませんでした。カナダやベトナムで製造したビールを米国に運んでおり、海上運賃や米国内の輸送費、倉庫代が上昇していました。あまりもうかっていなかったのです」
「重点拠点のカリフォルニア…(以下有料版で,残り1489文字)
朝日新聞 2022年8月28日 16時00分
https://www.asahi.com/articles/ASQ8W5GGCQ8TULFA01B.html?iref=comtop_7_02