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■全株投げ売り ユーザーから批判

ヒカル氏は全株を投げ売りしていた
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15日、ヒカル氏・いっくん氏は突然、手持ちの自身のVAすべて(それぞれ約4万8000〜4万9000VA)を、前日の終値(ストップ高)で売りに出し、ラファエル氏もその日のストップ高で残り全VA(約1万9000VA)を投げ売り。3人がそれぞれ数千万円の利益を得た一方、“投げ売り価格”以上でVAを購入した人は売却益を期待できなくなり、差額分の“損失”を被った。また3人は15日、14日に投稿していた、買いあおりともとれるツイートをすべて削除した。

15日、ヒカル氏はVALUの掲示板に「ここは小銭稼ぎの場でしょうか」「VALUには、小ずる賢い手段で時価をつり上げている偽物がいる」などと投稿し、VALUユーザーを批判。「僕からの優待には何も期待しないでださい。今のところ何も考えていません」と、優待を期待した投資家を落胆させた。また14日には、井川氏が保有していた3人のVAをすべて売り、数百万円の利益を得ていた。

ヒカル氏が15日に投稿したVALUユーザー批判
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ヒカル氏らに対してVALUユーザーからは「期待をあおってVA価格を高騰させ、その後突然、全VAを放出して本人が利益を得、VALUERに損失を与えるのは不当では」などの批判が殺到。警察に相談したと報告するユーザーも出た。また、井川氏のVA売り抜けは「インサイダー取引だったのでは」との指摘が上がった。

■「買い戻し」で収束図る VALUも対応

批判を受けヒカル氏は17日、「全てのビットコイン(5465万円相当)を使って自社株買いを行います!」と発表。過去最高値付近の価格でVAの買い戻しを始めた。いっくん氏、ラファエル氏もそれぞれ、VAの買い戻しを始めた。

https://twitter.com/kinnpatuhikaru/status/897878781238493184

ヒカル氏はVALUについて「自分たちの価値を比べて、誰が一番価値のある人間か競うという動画の企画として利用していただけで、一切利益を得るつもりはない」と釈明。「優待を出さない」との表明も覆し、VALUER限定のライブ配信を「優待」として提供すると発表した。また、井川氏のインサイダー疑惑は否定。「井川さんは、僕たちのファンのためにVAを売ってくれただけ」と釈明した

ヒカル氏のVALUのタイムラインには、7月に設定された「優待」が残っていたが、ヒカル氏によると「初期設定の時のタイムラインの履歴が残っていただけで株主優待の欄には優待を書いたことは一度もない」という。実際、この優待の期限は「7月20日〜8月8日まで」と、売り出しより前になっている
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運営元のVALUも17日、3人からの「買い戻したい」との意向を受け、「利用者保護の観点から特別措置」としていったん、3人のVAの売買注文をすべてキャンセルしたと発表。井川氏を含む4人のVAの取引で発生した手数料収入は、「VALUがミッションとしている『人の価値を発掘し、高める』と類同の意向を掲げる組織へ寄付する」とし、寄付先や額を改めて発表するとした。

また「利用者保護を最優先に考え、取引に関するルールづくりを進めている」とし、新ルールは「決まり次第発表する」としている。