平成21年5月に科捜研に配属され、平成24年6月にはDNA型鑑定についての資格を
取得し、年間100ないし200件のアミラーゼ鑑定、約800件のDNA型鑑定に
従事しているとのH研究員の専門性、技量、実務経験に加え、上記のとおりの
H研究員の証言や本件鑑定書の概要を踏まえると、本件アミラーゼ鑑定及び
本件DNA型鑑定は、通常のプロトコルに従い、適切な器具等を用いて
進められたと認められるほか、本件DNA型検出検査により検出された
DNA型は、被告人のDNA型と16座位において合致していて、これは
保存されている本件エレクトロフェログラムにも裏付けられていること
などからすれば、後述のとおり、H研究員には検査者としての誠実性に
疑念があることを踏まえても、本件アミラーゼ鑑定及び本件DNA型鑑定
については、少なくとも本件鑑定書の証拠能力を失わせない程度には、
科学的証拠としての許容性はあると認められる。

 そして、上記のとおり、本件エレクトロフェログラムにも裏付けられ
ている本件DNA型検出検査の結果は信用でき、そうすると、Aの左乳首
付近から採取された本件付着物から被告人のDNA型が検出された、
すなわち、被告人のDNAがAの左乳首付近に付着していたことも認められる。