新型コロナウイルス禍でリモートワークや在宅学習が拡大したことで使用者が急増しているワイヤレスイヤホンを、駅のホームから線路に落とすケースが多発している。JR東日本東京支社は11月4日から、駅構内の電子看板やSNSなどで落下防止キャンペーンを始める。

 7〜9月の3カ月間で同支社管内の全78駅を調査したところ、線路へのワイヤレスイヤホンの落とし物は947件。期間内の全落とし物は3936件で、全体の約4分の1を占めた。

 広報担当者はワイヤレスイヤホンについて「線路に敷かれているバラスト(砕石)に入り込むと、靴など大きいものに比べて見つけづらい」と説明。時間帯によっては1回の拾得作業で電車を止めることで最大約5000人に影響が出る恐れもあるという。今年はコロナ禍で例年より忘年会の機会が減ることが予想されるが、ホームでは足元だけでなく、耳元にも注意が必要だ。(安田 健二)

2020年10月25日 05:30
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