原爆ドーム(広島市中区)で続いていた保存工事がほぼ完了し、建物を覆っていた作業用の足場が撤去された。老朽化が進みピンクに変色していた半球形の屋根の鉄骨は、被爆直後に近い焦げ茶色に塗り替えられた。

 保存工事は2016年以来で、5回目。昨年9月に始まり、地上25メートルの天井部まで建物全体を囲むように足場が組まれた。屋根の鉄骨は、米軍が原爆投下直後に撮影したカラー写真を参考に、当時に近い色を再現。また、壁や柱の亀裂をセメントなどで補強した。費用は総額約8000万円。
 管理する広島市の担当者は「当時の面影を取り戻した原爆ドームを見て、多くの人に核兵器の恐ろしさを感じてほしい」としている。

読売新聞

https://news.yahoo.co.jp/articles/1903f72beb562b4b79cc22d8924e56150e07de60
https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/03/20210324-OYT1I50093-1.jpg