当選17回の重鎮、展望語る
立憲民主党・小沢一郎氏 次期衆院選「厳しい戦いになる」
2021年10月6日(水)(愛媛新聞)

 次期衆院選を控え、立憲民主党の小沢一郎氏が立民候補者の事務所激励のため4、5日に来県し、5日、松山市で愛媛新聞の単独インタビューに応じた。自民党幹事長や旧民主党代表などを歴任した当選17回の重鎮として、衆院選を展望。野党にとって「厳しい戦いになる」とし、取るべき戦略の方向性を示した。(聞き手・森岡岳夢)

 ―自民党の岸田文雄氏が首相に指名された。

 岸田氏は悪い人ではないが、適任かどうかは別。明確な物言いをしないのは、国民の生活を守るトップリーダーとして資質に欠けるものがあるからだと思う。自民の党役員や、閣僚の中にも(スキャンダルなど)問題を含む人がおり、いずれ表面化してくる。

 新内閣発足のお祝いムードの中での解散となる。岸田氏のソフトでハト派的なイメージは、かなりうける。野党としてはやりにくく、非常に厳しい選挙になる。だから私は(候補者らに)「頑張れ」と言いながら全国を歩いている。

 ―新型コロナウイルス対応で自民が批判を浴びる一方、野党支持も伸びない。

 (菅政権の新型コロナ対応で)野党にそよ風が吹いていたが、これは敵失。いくら菅政権の人気が悪くても、野党も低位安定だ。野党は国民の心に響くような、将来に向けた強いメッセージを発信できていないので、期待が集まらない。これは野党の責任だ。

 野党の候補者は、有権者とふれ合う日常活動が足りていない。自民は選挙運動などを必死でやっている。政策提案と同時に、一人一人の有権者とのふれ合いを増やさなければ、支持されない。

https://www.ehime-np.co.jp/article/news202110060015