コウモリのコロナウイルス研究の世界的な第一人者で有名になった武漢研究所にも在籍していた石正麗(シー・ツェンリ / Zheng-Li Shi)。

石が2022年2月28日に行った最近の研究発表である。
「サル痘ウイルスの再構築」


石正麗の今回の研究対象は「サル痘」ですので、「ウイルス」です。
そして、サル痘ウイルスは「二本鎖DNAウイルス」です。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35393265/
> サル痘の病原体は、サル痘ウイルスで、ポックスウイルス科オルソポックスウイルス属に分類される約200kbpの二本鎖DNAをゲノムとする。 (厚生労働省 バイオテロ対応ページ)

ですので、この場合は、細菌とは異なり、「サル痘 DNA に外から別の DNA 分子を入れた」というのでは、何か奇妙な響きとになってしまいます。

しかし、石正麗のこの研究では、「明らかに、もともとのサル痘ウイルスの性質を変えている」ことになるようなのです。

欧米を中心に流行が拡大している現在のサル痘に関しては、「本来のサル痘とあまりにも異なる感染状況」であり、専門家の人たちも困惑しています。

WHO 諮問委員会の委員であり、以前はナイジェリア科学アカデミーの学長を務めていたオイウェール・トモリ博士という方は、西アフリカでの以前のサル痘の流行を実際に研究していた方ですが、メディアに以下のように語っていました。



「私は現在のサル痘の流行に驚いています。毎日目を覚ますと、感染している国が増えているのです。これは以前、私たちが西アフリカで見たような広がりとはまったく異なるため、何か新しいことが起きているのかもしれません」 (The Hill)