【ワシントン時事】米国内で、エリザベス英女王の国葬にトランプ前大統領が参列すべきかどうかをめぐり、論争が起きている。米国からはバイデン大統領とジル夫人が参列するが、トランプ氏を同行させるべきだとの声も上がり、激しい論争が米社会の分断を映し出した格好だ。

 女王の国葬は19日、英ロンドンのウェストミンスター寺院で執り行われる。ホワイトハウスによると、女王は存命中に14人の歴代米大統領と面会。トランプ氏も2019年に国賓として英国を訪問するなど、女王と何度か面会している。

 議論に一石を投じたのは、CNNテレビの司会者ジェイク・タッパー氏だ。9日の番組で「トランプ氏を同行させるのが、バイデン氏にとって賢い行動だと思う」と述べ、超党派の弔問団派遣に期待を示した。
 これを受け、インターネット交流サイト(SNS)で賛否両論が沸き起こった。過去には13年の南アフリカのマンデラ元大統領の国葬に参列するため、当時のオバマ大統領(民主党)が前任のブッシュ(子)元大統領(共和党)と米大統領専用機「エアフォースワン」に同乗した経緯がある。
 ただ、20年の大統領選で激戦を繰り広げたトランプ氏とバイデン氏は犬猿の仲だ。トランプ氏は今月の演説でも、バイデン氏を「国家の敵」と非難。バイデン氏もトランプ氏とその支持者を「米国への脅威」と批判するなど、約2カ月後に迫った中間選挙をにらんでののしり合っている。
 英メディアによると、英外務省は会場の席が限られることから、外国からの参列者を代表者とそのパートナーに限定する方針を示した。ジャンピエール米大統領報道官は「招待を受けたのは大統領と夫人だけだ」として、トランプ氏の同行を否定している。

時事通信 2022年09月15日20時28分
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