中国人が呆れる「汚街」歌舞伎町
東京に住む外国人によるリレーコラムTOKYO EYE
2010年07月15日(木)09時38分
今週のコラムニスト:李小牧
https://www.newsweekjapan.jp/column/tokyoeye/2010/07/post-200.php

 もう怒った。いい加減にしてほしい!

 李小牧が腹を立てているのは、しつこくみかじめ料を要求するヤクザでも、バックチャージの金額をごまかそうとしている風俗店でもない。新宿・歌舞伎町だ。

 なぜ歌舞伎町案内人が歌舞伎町に腹を立てるのか? その答えを知りたければ、昼間の歌舞伎町に来てほしい。ネオンが輝く夜には闇にまぎれて見えない「奴ら」が、7月の太陽の下で堂々とストリートを行進している姿を見ることができるから――。

 かつてはヤクザの「行進」が名物だった歌舞伎町で、今彼らに代わって町を練り歩いているのはネズミとゴキブリ。栄養がいいためかゴキブリはどれも超巨大で、ネズミにいたっては体長30センチ級がゾロゾロいる。

 ネズミやゴキブリがわが物顔で「君臨」できるのは、歌舞伎町がゴミの町だから。セントラルロード、さくら通り、東通り、わが一番街、区役所通り......。歌舞伎町1丁目の各ストリートにある雑居ビルと雑居ビルの間に、