北九州市を拠点とする特定危険指定暴力団・工藤会の傘下の暴力団構成員が、千葉県内で活動を活発化させている。千葉県警は昨年、殺人未遂事件などに関与したとして、少なくとも3人の構成員を逮捕するとともに、工藤会傘下の暴力団の拠点についても県内で確認し、勢力拡大の動きに警戒を強めている。捜査関係者への取材で分かった。

飲食店に押し入った30人あまりの男たち
 「工藤会の飯田だ!」

 昨年6月18日午後8時ごろ、千葉県栄町のJR成田線安食駅近くの飲食店に35人前後の男たちが怒声を上げて押し入り、手にした酒瓶で60代の男性客に襲いかかった。顔や頭を殴打された男性は顔の骨が複数箇所折れるなど6カ月の重傷を負った。

 捜査4課が同8月に殺人未遂容疑で逮捕したのは、工藤会傘下の暴力団構成員、飯田亮被告(32)=傷害罪で懲役2年8カ月の有罪判決、控訴中=。この事件に関与したとして、これまでに別の工藤会傘下組織の構成員(32)ら計18人が逮捕された。

 捜査関係者への取材でわかってきた事件の概要はこうだ。

「相手をやっつけるだけだから」襲撃事件前の謀議とは
 飯田被告の仲間は昨年6月…(以下有料版で,残り811文字)

朝日新聞 2024年1月30日 5時30分
https://www.asahi.com/articles/ASS1Y5GRYS1SUDCB00B.html?iref=comtop_7_03