河北新報
https://kahoku.news/articles/20250506khn000037.html

2025年5月8日 9:30
2025年5月8日 9:38 更新

 宗教上の理由で土葬を必要とする人向けに宮城県が検討する土葬可能な墓地整備を巡り、交流サイト(SNS)上で批判的な投稿がやまない。外国人との共生への不安感は根強く、4月上旬には宮城県庁前で抗議デモもあった。どのように情報が拡散し、主張が展開されたのか。デモ前後のX(旧ツイッター)の関連投稿を抽出し、検証を試みた。(編集部・横山勲)

主張内容は一致

 土葬墓地に反対するデモは4月9日に行われた。X社が提供するAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)というプログラムを使い、同7日午後~14日午前のX上の投稿を「宮城」「土葬」のキーワードで抽出すると、計8710件がヒットした。

 全投稿のうち、引用やリプライ(返信)を含め、自ら主張や意見を書き込んだ投稿は227件(2・6%)に限られた。他ユーザーの投稿をリポスト(再投稿)したケースが大半で特定のユーザーによる大量投稿はなかった。

 文面に「デモ」と記載のあった投稿に絞って調べると、リポストを含めて57件(0・7%)にとどまり、広がりを欠いていた。実際、デモに集まったのは10人に満たなかった。

 参加者たちは「土葬墓地ができれば、風評被害で宮城の農産品が売れなくなる」「移民政策ではなく、日本人が子どもを安心して産める環境をつくるべきだ」などと訴えた。主張内容は、抽出したX上の投稿とほとんど一致していた。

差別的投稿散見

 最もリポストが多かったのは、伊藤優太仙台市議の4月10日の投稿。土葬墓地に関連する県の行政文書を開示請求した結果、ほぼ黒塗りだった経緯を紹介。リポスト数は14日時点で5010件に上り、その後1万件近くにまで達した。

 続いてリポスト数が多かったのは、保守系まとめサイトの2067件、宮城県外の政治団体代表の561件。いずれも土葬墓地を取り上げたテレビニュースの一部を引用して投稿を作成していた。

 反響を受け、土葬に関する情報公開を県に求める団体を24日に設立した伊藤市議は「情報が足りないと不安が広がり、SNS上で個々の想像がたくましくなってしまう」と述べ、県の説明不足を問題視した。

 土葬墓地整備の是非は「現時点で積極的に反対しているわけでも、賛成しているわけでもない」と強調。X上には土葬問題に絡めた外国人差別をあおる投稿が散見される現状から「冷静な議論を促す意味でも、県はもっと判断材料を示すべきだ」と注文を付けた。


 宮城県が検討する土葬可能な墓地整備を巡るX上の投稿を巡り、難民政策などを研究する埼玉大大学院の大茂矢(おおもや)由佳准教授(政治社会学)は「投稿者が特定の層に限定されておらず、幅広い層に関心を持たれている」と分析する。

外国人共生への不安 背景

 「宮城」「土葬」のキーワードで抽出した計8710件の投稿内容について、大茂矢氏は「特定のユーザーが異常な数のリポスト(再投稿)を繰り返す状況はなかった。強烈な排外主義の投稿も思ったほどなかった」と受け止めた。

 X上では盛り上がる一方、県庁前デモの参加者は少なかった(略)

※全文はソースで。


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