>>216
これらの政策群は、表面的には「成長と雇用の回復」を演出したが、実態としては格差の固定化と税負担の逆進性を深化させた。インフレが進行すればするほど、実質的な可処分所得は減少し、中間層以下の生活は圧迫される。財政破綻論が持ち出されるたびに「消費税増税」や「社会保障削減」が議論されるが、その一方で法人減税や金融優遇税制は温存されたままである。

このような制度的バイアスの背後には、深層的なエリート主義が横たわる。政策決定の中心にいるのは、東大法学部や財務省など、限られたエリート層である。彼らは「合理性」や「国際競争力」といった抽象的理念を振りかざし、国民生活の実感や声を制度設計に十分反映させてこなかった。これはある意味で「知の専制」であり、民主主義的統制の不在を露呈している。