「非正規公務員は使い捨て扱いだった」。高齢者宅を巡回し要介護度を決める介護認定調査員として、石川県津幡町に任用された後、休職を余儀なくされ、町に補償認定請求した女性(52)は当時のパワハラの様子をこう振り返った。

女性の説明や町への申立書によると、高齢者を実際に調査し要介護度を付けると、男性職員から書類の書き直しを指示された。「実態と違う要介護度は書けない」。反論すると、別の女性職員は「あんたの方がおかしい。ちゃんと見てきたのか」と怒鳴った。さらに「すぐ辞めるだろ」と言われた。調査に必要な公用車を使わせてもらえないこともあった。

要介護度は、サービスを受けやすくするため、自治体の財源から出す金額を決める基準。女性は調査書の表記の仕方が変わっても教えてもらえず、何度も書き直す様子を同僚に笑われた。相談する相手も近くにおらず、胸の内は別の課の非正規職員に無料通信アプリLINE(ライン)で打ち明けていた。

http://www.sankei.com/life/news/170410/lif1704100012-n1.html