NO4558 4月30日 『エルドアンの誤算・米との武力衝突ありうる』 [2017年04月30日(Sun)]
http://blog.canpan.info/jig/archive/6209

*トルコのエルドアン大統領は相変わらず、威勢のいいアジ演説を行っている。つい最近の発言では、アメリカ軍とトルコ軍が協力すれば、IS(ISIL)の
首都ラッカは、彼らの墓場になると言ったのだ。*

それは確かにそうであろう、トルコ軍とアメリカ軍が一緒に、IS(ISIL)を攻撃すれば、IS(ISIL)は敗北することになろうし、その場合は多数の
IS戦闘員が、死ぬことになろう。*

エルドアン大統領はIS(ISIL)に対する攻撃では『無慈悲な攻撃をしなければならない。』『アメリカは彼らと組むべきではない。』『トルコは何を何時すべきかを
心得ている、トルコ軍は一夜にして進攻できるのだ。』『アメリカ軍が組むべき相手は、PKKやYPGではないトルコ軍だ。』と息巻いている。*

確かに威勢のいい発言だが、アメリカはこうしたトルコの動きに対して、どう対応しているのであろうか。つい最近、トルコ軍がシリア北部を空爆した際、
アメリカ軍が危険になる、とアメリカは警告を発している。*

加えて、トルコ・シリア国境ではアメリカ軍が、シリアの反政府軍SDFやクルドのYPGと共同で、トルコとの国境パトロールをしているのだ。つまり、
彼らはIS(ISIL)というよりも、トルコ軍を警戒しているのではないのか。*

トルコに近い、シリアのテルアビヤドやカミシリでは、クルド軍とアメリカ軍が、共同で活発な活動を展開しているのだ。これでもトルコはアメリカが同盟国だ、
と言い張るのであろうか。*

アメリカ軍は既に、トルコのインジルリク空軍基地から、撤収することを決めているが、その事も、今後のアメリカとトルコとの関係を、懸念させる動きだ。
どう考えても、今後のアメリカ・トルコ関係が、いい方向に向かうとは、思えない。*

*エルドアン大統領は5月に予定している訪米で、腹に溜まっている、アメリカに対する不満を、一気に吐き出しそうな気配だ。それは、ギュレン氏の
アメリカからの追放問題であり、アメリカのYPGなどクルド勢力に対する協力と、武器の供与中止だ。*

* しかしアメリカはIS(ISIL)問題に、これ以上トルコを関与させたくない、考えのようだ。*

だからこそエルドアン訪米でアメリカが、彼にどのような最後通牒を、突きつけるのかが、興味深いところだ。あるいは、アメリカはまだ
悪役エルドアンを、必要としているのであろうか。

【AFP】トルコ、ウィキペディアとデート番組を禁止 公務員も大量解雇、粛清続く
http://asahi.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1493517538/

【4月30日 AFP】トルコ政府は29日、オンライン百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)」へのアクセスを完全に遮断し、テレビのデート番組を禁止した。
大統領権限を強化する憲法改正の国民投票で勝利したレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領による弾圧への懸念がさらに高まった。

政府はまた、4000人近い公務員を解雇した。昨年7月のクーデター未遂後、9か月以上にわたって非常事態宣言が敷かれ、粛清が続いている。

トルコ国営メディアによれば、ウィキペディアがテロを助長する内容と、政府が複数のテロ組織と協力していると非難する内容を削除しなかったために
今回の措置が取られたという。

http://www.afpbb.com/articles/-/3126868?cx_part=sp_latest