大手商社7社の2017年3月期連結決算が9日、出そろった。

 各社が権益をもつ資源価格が持ち直したことを受け、全社の業績が回復した。前期に資源安が直撃し、赤字に転落した三菱商事が、一転して大幅な黒字に転じ、伊藤忠商事から2年ぶりに商社首位の座を奪還した。

 大手7社の最終利益の合計は1兆5682億円。前期(約1371億円)の10倍超に達した。資源分野を中心に7社で計1兆円超の損失を出した前期から、大幅に回復した。

 とりわけ回復が目立ったのが、海外で資源ビジネスを多く手がける三菱商事と三井物産だ。三菱商事は前期に約3700億円超の赤字を出した金属・エネルギー事業が、一転して2034億円の黒字となった。三井物産も、前期に赤字だった金属分野が1700億円の利益を稼いだ。

 「非資源」分野に強く、前期に最終利益で初の商社首位に立った伊藤忠商事も、青果事業の「ドール」などの食料事業が好調で、過去最高益を更新した。

2017/5/9 20:06 読売新聞
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